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  1. 神戸市議会 1988-05-24
    開催日:1988-05-24 昭和63年第2回定例市会(第3日) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時2分開議)  (野村議長議長席に着く) ◯議長(野村 基君) ただいまより本日の会議を開きます。  最初に諸般の報告を申し上げます。  監査委員より監報第63の1号より監報第63の9号に至る9件の報告が参っておりますので,いずれもお手元に送付いたしておきましたからご了承願います。 2 ◯議長(野村 基君) 以上,報告を終わります。  これより議事に入ります。  日程によりまして,日程第1 報第1号より日程第22 第47号議案に至る22件,一括議題に供します。 3 ◯議長(野村 基君) これより委員会審査の経過並びに結果について,関係常任委員長の報告を求めます。  まず,総務財政委員会委員長桝田伸二君。  (22番桝田伸二君登壇) 4 ◯22番(桝田伸二君) ただいま議題となりました諸議案中,本委員会所管分の報第1号,第27号議案及び第37号議案から第47号議案に至る11議案,以上合計13議案について,一括ご報告申し上げます。  まず,報第1号は,地方税法の改正に伴い,急施を要した部分について市税条例の一部改正を市長において専決処分したものであり,  委員会は審査の結果,本件を承認すべきものと決定いたしました。  次に,第27号議案及び第37号議案から第47号議案に至る11議案,以上合計12議案についてご報告申し上げます。  第27号議案は,宅地造成及び土地区画整理事業の施行等に伴い,町及び字の区域並びにその名称を変更しようとするものであり,  また,第37号議案から第47号議案に至る11議案は,いずれも工事請負契約案件であります。  委員会は審査の結果,これら12議案はいずれも原案を可決すべきものと決定いたしました。  以上,報告を終わります。 5 ◯議長(野村 基君) 次に,文教経済委員会委員長豊村敏治君。
     (33番豊村敏治君登壇) 6 ◯33番(豊村敏治君) ただいま議題となっております諸議案中,本委員会所管分は第30号議案でありまして,長尾地区及び神出地区県営ほ場整備事業の業務を財団法人神戸緑農開発公社に委託しようとするものであります。  委員会は審査の結果,原案を承認することに決定いたしました。  以上,報告を終わります。 7 ◯議長(野村 基君) 次に,民生保健委員会委員長竹田 達君。  (45番竹田 達君登壇) 8 ◯45番(竹田 達君) ただいま議題となっております諸議案中,本委員会所管分は第28号議案及び第29号議案でありまして,  第28号議案は,精神衛生法の改正等に伴い,条例の一部を改正しようとするものであり,  また,第29号議案は,総合福祉ゾーン(しあわせの村)の建設工事を神戸市都市整備公社に委託しようとするものであります。  委員会は審査の結果,いずれも原案を可決すべきものと決定いたしました。  以上,報告を終わります。 9 ◯議長(野村 基君) 次に,建設消防委員会委員長尾崎敏江君。  (40番尾崎敏江君登壇) 10 ◯40番(尾崎敏江君) ただいま議題となっております諸議案中,本委員会所管分の第31号議案から第34号議案に至る4議案につきまして,一括してご報告申し上げます。  まず,第31号議案は,西神戸線垂水ジャンクションから前田ジャンクションに至る区間を,神戸市道高速道路湾岸線として認定しようとするものであり,  第32号議案は,阪神高速道路公団の基本計画の変更について建設大臣から本市に協議があったので,これに同意しようとするものであります。  また,第33号議案は,神戸市道路公社建設大臣六甲北有料道路2期事業の変更許可申請をするに当たり,あらかじめ本市の同意を求められたので,これに同意しようとするものであり,  第34号議案は,有野藤原線街路築造工事を兵庫県に,岡場地区特定土地区画整理事業に関する工事等を神戸市都市整備公社に,国道2号下の神戸ハーバーランド地下街建設工事建設省近畿地方建設局に,それぞれ委託しようとするものであります。  委員会は審査の結果,いずれも原案を承認することに決定いたしました。  以上,報告を終わります。 11 ◯議長(野村 基君) 次に,住宅水道委員会委員長竹内正明君。  (43番竹内正明君登壇) 12 ◯43番(竹内正明君) ただいま議題となっております諸議案中,本委員会所管分の第35号議案及び第36号議案の2議案について,一括ご報告申し上げます。  まず,第35号議案は,神戸市地区計画の区域内において適正な都市機能と健全な都市環境を確保するため,建築物の制限をするに当たり条例を制定しようとするものであり,  また,第36号議案は,神戸国際港建設事業狩口住宅街整備事業に関する工事を財団法人神戸都市整備公社に委託しようとするものであります。  委員会は審査の結果,いずれも原案を承認することに決定いたしました。  以上,報告を終わります。 13 ◯議長(野村 基君) 以上で関係常任委員長の報告は終わりました。  関係常任委員長の報告に関し,ご質疑はございませんか。  (「なし」の声あり) 14 ◯議長(野村 基君) ご質疑がなければ,本件は関係常任委員長の報告どおり決しまして,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 15 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,報第1号は承認することに決定し,第27号議案より第47号議案に至る21議案は,いずれも原案のとおり可決いたしました。 16 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第23 号外神戸監査委員選任の件を議題に供します。  この際,申し上げます。  本件については,地方自治法第 117条の規定により,該当の方は除斥されることになっておりますので,ご退席願います。  (該当議員退場) 17 ◯議長(野村 基君) 当局の説明を求めます。宮崎市長。 18 ◯市長(宮崎辰雄君) ただいまご上程になりました号外議案神戸監査委員選任の件について,ご説明申し上げます。  市会議員のうちから選任された監査委員中村治助氏及び葛西利延氏がこのたび辞任されましたので,その後任として田中健造氏及び寺坂光夫氏を選任いたしたいと存じます。  両氏はその人物,経歴,手腕等から,監査委員として適任と認められますので,地方自治法第 196条第1項の規定に基づき,その選任について議会の同意を求める次第であります。  何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 19 ◯議長(野村 基君) 当局の説明は終わりました。  本件に関し発言の通告もありませんので,本件は委員会の付託を省略し,同意することに決しまして,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 20 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,号外神戸監査委員選任の件は,同意することに決定いたしました。  (該当議員入場) 21 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第24 号外神戸教育委員会委員任命の件及び日程第25 号外神戸固定資産評価員選任の件を,一括議題に供します。 22 ◯議長(野村 基君) 当局の説明を求めます。宮崎市長。 23 ◯市長(宮崎辰雄君) ただいまご上程になりました号外議案神戸教育委員会委員任命の件及び神戸市固定資産評価員選任の件について,一括してご説明申し上げます。  教育委員会委員任命の件につきましては,湯川和夫氏が本年3月31日をもって辞任されましたので,その後任として浅野晶子氏を任命いたしたいと存じます。  固定資産評価員選任の件につきましては,このたび中田善司君が辞任されましたので,その後任として理財局長安岡利美君を選任いたしたいと存じます。  両氏はその人物,経歴,識見等から見まして,それぞれ教育委員会委員及び固定資産評価員として適任と認められますので,地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条第1項及び地方税法第 404条第2項の規定に基づき,その任命及び選任について議会の同意を求める次第であります。  よろしくご審議のほどお願い申し上げます。 24 ◯議長(野村 基君) 当局の説明は終わりました。  本件に関し,発言の通告もありませんので,本件は委員会の付託を省略し,同意することに決しましてご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 25 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,号外神戸教育委員会委員任命の件及び号外神戸固定資産評価員選任の件は,いずれも同意することに決定いたしました。 26 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第26 諮問第1号を議題に供します。  この際申し上げます。  本件については,地方自治法第 117条の規定により,該当の方は除斥されることになっておりますので,ご退席願います。  (該当議員退場) 27 ◯議長(野村 基君) 当局の説明を求めます。田渕総務局長。 28 ◯総務局長(田渕栄次君) ただいまご上程になりました諮問第1号人権擁護委員候補者推薦の件について,ご説明申し上げます。  本件は,本市における人権擁護委員のうち,本年5月31日に任期が満了いたします委員の後任候補者を,法務大臣に対し推薦しようとするものであります。  ここに上げました候補者の方々は,その人物,経歴等から見まして,いずれも人権擁護委員として適任であると考えますので,人権擁護委員法第6条第3項の規定に基づき,市議会のご意見をお伺いするものであります。  何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 29 ◯議長(野村 基君) 当局の説明は終わりました。  本件に関し,発言の通告もありませんので,本件は委員会の付託を省略し,支障なしと答申することに決しましてご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 30 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,諮問第1号は,支障なしと答申することに決定いたしました。  (該当議員入場) 31 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第27 神戸市会常任委員会委員及び同委員長選任の件を議題に供します。  まず,常任委員会委員委員会条例第5条第1項の規定に基づき,議長よりご指名申し上げます。 32 ◯議長(野村 基君) 委員の氏名は事務局をして朗読いたさせます。  (安川市会事務局議事課長朗読)  ──────────────────  総務財政委員会委員     植 中   進 君     田 村 とし子 君     平 野 昌 司 君     横 山 道 弘 君     小 嶋 誉 之 君     山 中 敏 夫 君     竹 田   達 君     浜 本 律 子 君     村 岡   功 君     堀之内 照 子 君     野 村   基 君     家 長 勝 美 君  以上12名。  ──────────────────  文教経済委員会委員     平 野 章 三 君     大 野   一 君     三 好 道 夫 君
        粟 原 富 夫 君     森   和 愛 君     岩 城 修 吉 君     古 田   稔 君     藤 本 浩 史 君     辻   啓 二 君     松 田 治 郎 君     溝 田 弘 利 君     吉 田 多喜男 君  以上12名。  ──────────────────  民生保健委員会委員     野 尻 範 明 君     長 嶋   登 君     谷 本 徳太郎 君     原   和 美 君     藤 本   昇 君     花 原 道 夫 君     寺 坂 光 夫 君     尾 崎 敏 江 君     高 尾 繁 春 君     荻 阪 伸 秀 君     北 山 順 一 君     堺   豊 喜 君  以上12名。  ──────────────────  建設消防委員会委員     井 上   力 君     南 原 富 広 君     福 浪 睦 夫 君     中 野 俊 朗 君     前 島 浩 一 君     田 路 裕 規 君     豊 村 敏 治 君     竹 内 正 明 君     安 井 俊 彦 君     為 山 善 治 君     上 田 大 人 君     青 木 昌 夫 君  以上12名。  ──────────────────  港湾交通委員会委員     片 岡 雄 作 君     桝 田 伸 二 君     黒 崎 敬 三 君     大 西 きよじ 君     藤 森 万 也 君     葛 西 利 延 君     武 貞 健 治 君     中 村 治 助 君     高 田   巌 君     島 田 五三郎 君     吉 本 泰 男 君     橘   暉 一 君  以上12名。  ──────────────────  住宅水道委員会委員     梶 谷 忠 修 君     西 下   勝 君     佐 藤 清 次 君     上 井 三 郎 君     田 中 健 造 君     井 川 弘 光 君     長谷川 忠 義 君     小 田 伍 郎 君     森 原 健 一 君     世良田 幸 雄 君     中 村 勝 彦 君     川 上   清 君  以上12名。  ────────────────── 33 ◯議長(野村 基君) 以上で常任委員会委員の指名は終わりました。  常任委員会の委員は,ただいまご指名申し上げましたとおり決しましてご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 34 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,さように決定いたしました。 35 ◯議長(野村 基君) 次に,各常任委員長委員会条例第6条第2項の規定に基づき,議長よりご指名申し上げます。  総務財政委員会委員長に   34番  小 嶋 誉 之 君  文教経済委員会委員長に   35番  藤 本 浩 史 君  民生保健委員会委員長に   15番  原   和 美 君  建設消防委員会委員長に   20番  中 野 俊 朗 君  港湾交通委員会委員長に   37番  武 貞 健 治 君  住宅水道委員会委員長に   56番  森 原 健 一 君 を,それぞれご指名申し上げます。  ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 36 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,さように決定いたしました。 37 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第28 阪神水道企業団議会議員選挙の件を議題に供します。  この際お諮りいたします。  本件選挙の方法は,投票の煩を省き,議長より指名いたしたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 38 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,これより阪神水道企業団 議会議員をご指名申し上げます。
     議員の氏名は,事務局をして朗読いたさせます。  (安川市会事務局議事課長朗読)  ──────────────────  阪神水道企業団議会議員     長 嶋   登 君     藤 本   昇 君     佐 藤 清 次 君     葛 西 利 延 君     田 路 裕 規 君     上 井 三 郎 君     辻   啓 二 君     竹 内 正 明 君     為 山 善 治 君     中 村 勝 彦 君     川 上   清 君     吉 本 泰 男 君  以上12名。  ────────────────── 39 ◯議長(野村 基君) 以上で指名は終わりました。  阪神水道企業団議会議員は,ただいまご指名申し上げましたとおり決しまして,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 40 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,さように決定いたしました。 41 ◯議長(野村 基君) 次に, 日程第29 農業委員会の委員推薦の件を議題に供します。  本件は,北,中及び西農業委員会委員が,来る8月31日をもって任期満了となるため,農業委員会等に関する法律第12条第2号の規定により,それぞれ後任委員を推薦しようとするものであります。 42 ◯議長(野村 基君) この際お諮りいたします。  本件推薦の方法は,議長より指名いたしたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 43 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,これより順次ご指名申し上げます。  北農業委員会委員に     植 中   進 君     原   和 美 君     中 野 俊 朗 君     田 中 健 造 君  中農業委員会委員に     花 原 道 夫 君     井 川 弘 光 君  西農業委員会委員に     前 島 浩 一 君     藤 本 浩 史 君     竹 内 正 明 君     吉 本 泰 男 君 をご指名申し上げます。  ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 44 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,農業委員会の委員推薦の件は,ただいまご指名申し上げましたとおり推薦することに決定いたしました。 45 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第30 「外郭団体に関する特別委員会の報告について」より日程第32 「空港等に関する特別委員会の報告について」に至る3件,一括議題に供します。 46 ◯議長(野村 基君) 本件は,外郭団体に関する特別委員会,大都市税財政制度確立委員会及び空港等に関する特別委員会における過去1年間の活動経過について,それぞれ報告を求めるものであります。  これより順次報告を求めます。  まず,外郭団体に関する特別委員会委員長中村勝彦君。  (58番中村勝彦君登壇)(拍手) 47 ◯58番(中村勝彦君) 外郭団体に関する特別委員会の活動状況について,ご報告申し上げます。  本委員会は,昨年5月,前期に引き続いて設置されてから今日まで,地方自治法第 221条第3項に規定する市の出資団体のうち特に公益性の強い23の外郭団体を審査対象とし,それぞれの事業についてその運営の実態を把握するとともに,事業効果の調査を行ってまいりました。  以下,委員会活動の概要について申し上げます。  委員会は,審査に先立ち,委員会の運営方法について協議し,審査に当たっては,まず各団体を担当する原局及び市出向幹部職員の出席を求め,団体の概要,予算・決算などについて説明を聴取し,質疑を行うとともに,さらに必要に応じ実地視察を行うことなどを決定いたしました。  この運営方法に基づき,6月から9月にかけて,対象の23団体について順次審査を行うとともに,事業の進捗状況等を調査するため実地視察を行ったのであります。  また,10月には,他都市の外郭団体の状況を把握するため,2班に分かれ,第1班は多摩市・新潟市を,第2班は船橋市・松本市をそれぞれ訪問し,地域産業振興センター,生きがい福祉事業団等について調査するとともに,その後も時宜に応じ,当局から報告を聴取するなど精力的に活動してまいったのであります。  委員会としては,審査対象団体が真に市民福祉の向上に寄与しているか,あるいは適切な組織・人事のもとに厳正明朗な運営がなされているかとの観点から,細部にわたって審査いたしたのであります。  その結果,各団体とも,おおむねそれぞれの特性を生かし,設立趣旨に沿った事業運営が適切に行われており,かつ出資目的に沿った事業効果を上げていることが認められた次第であります。  以上の委員会活動を踏まえ,当委員会の要望事項について申し上げます。  まず,外郭団体の活性化についてであります。  本市における行政サービスの提供に当たって,外郭団体の果たす役割は次第に高まりつつあり,市民生活に深いかかわりを持つようになってきております。それゆえ市民の立場からすれば,今まで以上に,外郭団体の活性化による市民サービスの向上が望まれるところであります。  そのため,まず企業努力の促進という面から,あらかじめ設定した目標以上の収益を上げた団体にその収益の一部を還元するいわゆる「メリット還元システム」について,既に一部で導入され,その効果が確認されているところでありますが,今後とも引き続き適用が可能な施設について検討され,公共性が損なわれることのないよう慎重な配慮を加えながら,積極的にその導入を図られたいのであります。  また,人材の活用という面から,各団体相互間の人事交流や共同研修の実施について検討されるとともに,各団体の役員人事についても,原局出身者にとらわれることなく柔軟に対処されたいのであります。  次に,外郭団体の効率性の発揮についてであります。  区民センター等外郭団体が受託管理している公共施設並びに外郭団体みずからが設置する会館等の準公共施設の管理運営については,公共目的に沿った適正な運営とともに,市民負担の軽減,サービスの向上といった観点から効率的な運営が求められているところであります。この要請にこたえるため,これら施設の管理運営に当たっては,公共性を損なうことのないよう慎重な配慮をしながら,雇用形態の弾力化等によるコストの節減や柔軟な管理・サービス体制による利便性の向上など,外郭団体の持つ効率性を最大限に発揮することにより市民サービスの充実に努められたいのであります。  次に,外郭団体の活用によるインナーシティ対策への積極的取り組みについてであります。  インナーシティ対策については,市政の重点課題の1つとして,全市を挙げて取り組んでいるところでありますが,これには大規模プロジェクトの導入,都市再開発や地域産業の振興などあらゆる分野の施策の総合化が求められております。  一方,本市には,事業の積み重ねの中からさまざまなノーハウを獲得した多種多様な活力ある外郭団体が存在し,本市総合行政の一翼を担っているところであります。これら外郭団体の持つノーハウや活力を積極的に活用することが,本市の有する情報や人的・物的資源の総合的利用につながり,インナーシティ対策の有効な一助になると考えられます。よって,例えば住宅供給公社による住宅建設を中央4区において推進するなど,インナーシティ対策における外郭団体の積極的活用を図られたいのであります。  最後に高年齢者就業機会の一層の拡充についてであります。  高年齢者の能力活用及び社会参加の観点から,シルバー人材センターにより就業機会の提供がなされ,その福祉増進に寄与しているところであります。しかしながら,いまだ本制度を知らない人や窓口がもっと身近なところにあることを望む人も少なくない現状にかんがみ,同センターにおかれては,就業機会の提供に,より多くの高年齢者が,より簡易に接し得るよう情報提供窓口の増設を図られるとともに,同センターの事業内容のPR強化に努められたいのであります。  以上,4項目について申し上げました。当局におかれましては,これらの要望に充分留意され,今後の事業運営に当たられますよう特に申し上げておきます。  以上,委員会の活動状況並びに要望事項についてご報告申し上げ,議員各位のご了承を賜りたいと存じます。ありがとうございました。(拍手) 48 ◯議長(野村 基君) 次に,大都市税財政制度確立委員会委員長川上 清君。  (63番川上 清君登壇)(拍手) 49 ◯63番(川上 清君) 大都市税財政制度確立委員会の活動状況について,ご報告申し上げます。  本委員会は,昨年5月に,前期に引き続いて設置されて以来,委員会審査を重ね,また他都市の実情も調査するなど,地方財政の置かれている現状を把握するとともに,地方財政の確立,特に大都市の実態に即応する財源の拡充を図るため,指定都市の関係委員と連携をして,政府並びに国会に対し,強力な要望運動を展開いたしました。  まず,大都市における税財政の現状について申し上げます。  法人税収入の増加等,景気に好転の兆しが見えてまいりましたが,政府は「65年度赤字国債発行ゼロ」を目標に,依然として財政再建路線を堅持しております。  ことに昭和63年度予算においては,当初60年度限りの暫定措置として導入した社会保障,公共事業分野に対する高率補助負担率の一律引き下げを,61・62年度に引き続き実施するとともに,国民健康保険制度の安定化を理由に,その見直しを行うなど,地方への負担転嫁を一層強めているのであります。  このような状況下にあって,本市を初めとする指定都市では,従来にも増して,事務事業の見直し,機構・定員の抑制,税外収入の確保など,行財政運営の改善・効率化に積極的に取り組み,増大する行財政需要に対処してまいっております。しかしながら,大都市においては,住民福祉の充実,生活環境の整備等に対する新たな行財政需要が増大しており,一方これらの需要に見合う都市的税源はまことに乏しく,加えて税源不足を補うための公債費の増高が財政運営を圧迫するなど,大都市財政を取り巻く環境は一段と厳しさを増してきております。  次に,このような現状を踏まえ,本委員会が行った要望の概要と,運動の結果,国においてとられた措置の大要について,以下申し上げます。  第1は,税制の改正であります。  現在,国・地方間の租税配分は2対1であるのに対し,実質配分ではこれが1対2と逆転しているため,実態に即した税源配分の是正を行い,地方税源の拡充を図る必要があります。このため,基礎的自治体である市町村の税源,特に法人所得課税,消費・流通課税などの都市的税源の充実を要望してまいりました。その結果,国においては,たばこ消費税・自動車関係諸税の税率引き上げ措置の適用期限延長,租税特別措置等の整理・合理化等が行われたのであります。  第2は,国庫補助負担金制度の改正であります。  本件については,国と地方の機能分担と財源の再配分を基本に,従前より国にその改善を求めてまいっておりますが,政府は62年度に引き続き63年度においても,公共事業費を中心とした国庫補助負担率の引き下げ措置を継続することとしており,これによる財源不足額は,実に地方全体で1兆 6,500億円,本市の一般会計で 127億 4,100万円にも上っております。また,補助基準単価の過少見積りによる超過負担の存在や,法定補助率と実質補助率との隔たりについても解消されていないのであります。  本委員会としては,このような状況を打開するため,従前にも増して国・地方を通じる税源配分の是正と都市税財源の充実,補助金の整理合理化に当たっての地方への配慮,超過負担の解消など,国庫補助負担金制度の改善と削減反対等について強力に要望活動を行いました。  その結果,地方財政対策として,地方交付税の増額,臨時財政特例債及び調整債による補てん等,一応財源不足額に対する補てん措置が講じられたのでありますが,不足額の約5分の4が地方債の増発による補てんであり,将来の財政運営に不安を残すものといえるのであります。  また,国民健康保険事務費及びごみ処理施設整備費の補助単価の引き上げ,児童生徒急増地域にかかる小・中学校施設整備費補助の67年度までの延長等の措置が実施されたのでありますが,その対象,範囲,内容とも小規模なものにとどまっており,抜本的な改善にはほど遠い状況であります。  第3は,国民健康保険制度の見直しについてであります。  これは,国民健康保険制度の安定化を目的として,低所得者の保険料軽減分に対し地方の財政負担を求める「保険基盤安定制度」や,国の基準を上回る医療費について地方の財政負担制度を新設する「医療費の適正化プログラム」などをその内容としており,これによる財源不足額は,地方全体で 690億円に達しております。  本件については,昨年12月に行った党派別要望の中で,さきに厚生省が打ち出した国民健康保険制度改革案が,「医療保険の最重要課題である医療費の適正化について効果的な対応策を示さないまま,地方自治体への負担転嫁を行い,国の責任を回避しようとするものである。」としてこれに強く反対するとともに,退職者医療制度の創設による見込み違い等に伴う未措置額を速やかに補てんすることなどを求める「国民健康保険制度に関する緊急要望」を,指定都市共同で行ったのであります。  その結果,見込み違い等に伴う未措置額については,全額補てんされることになったほか,昭和63年度からの制度見直しに伴う地方の財源不足額に対しては,地方財政対策として,地方交付税の増額と調整債の発行による一応の補てん措置が講じられることになったのであります。  なお,以上のような要望活動の結果として,衆・参両院地方行政委員会において,「地方財政の厳しい状況等を踏まえ,高齢化社会等に対応する行政機能の確立並びに国と地方及び都道府県と市町村の税源再配分について検討すること」等を内容とする附帯決議がなされております。  また,これら指定都市共通の要望事項とは別に,フェスピック神戸大会に対する財政援助等,本市独自の要望もあわせて行ったのであります。  最後に,かかる厳しい状況下に置かれている地方財政の中にあって,本市財政の現状とその対応について一言申し添えておきます。  本市においては,厳しい財政状況の中,財政の健全性を維持する諸方策を講じながら,複雑・多様化する行財政需要に的確に対応し,市民生活の安定と市民福祉の向上のための市政を積極的に展開してまいりました。  しかしながら,行財政需要の高度・多様化,高齢化社会の急激な進行,情報化・国際化の進展,産業の空洞化に伴う雇用問題の発生,インナーシティ問題の深刻化など近年の社会・経済情勢は,かつて経験したことのない速さで変化しており,社会変化への対応と幸せな市民生活を目指して,まだまだ解決すべき多くの課題が山積しております。一方,国庫補助負担金削減等に伴う地方負担増加分の地方債への振りかえや,税収の見通し,義務的経費の増加傾向などから見て,本市の財政運営は,今後ますます困難の度を増してくるものと思われます。
     したがいまして,行財政全般にわたり,本市みずからが努力していくことはもちろんのこと,指定都市がより一層連携を密にし,国・地方を通じる税財政制度全般にわたる抜本的な是正,特に大都市の実態に即応する税財政制度の確立について,今後ともより一層強力に国に働きかけることが緊要であると考える次第であります。  以上,本委員会の活動の概要をご報告いたしまして,議員各位のご了承を賜りたいと存じます。(拍手) 50 ◯議長(野村 基君) 次に,空港等に関する特別委員会委員長高田 巌君。  (61番高田 巌君登壇)(拍手) 51 ◯61番(高田 巌君) 空港等に関する特別委員会の活動状況について,ご報告申し上げます。  本委員会は,昨年5月,前期に引き続いて設置されて以来,理事会での協議を経ながら,神戸沖空港及び明石海峡大橋の建設に関する諸問題の調査とその対策に必要な活動に,全委員一丸となって取り組んでまいりました。  以下,委員会活動の概要について申し上げます。  最初に,神戸沖空港に関する活動についてご報告申し上げます。  委員会は,神戸沖空港に関する調査が促進されることに重点を置きながら,新青森空港及び函館空港の概要と千歳空港の立地に伴う効果について実地に現地の調査を行うとともに,当局が行った調査について,その結果の報告も聴取してきたところであります。新青森空港及び函館空港の調査結果は,両空港ともジェット機が就航できる空港として整備されているのでありますが,関西唯一の空港である大阪国際空港へは,同空港がジェット機を増便できない状況にあるため,各地の空港ともどもジェット機の就航実現を要望しながら,青森からはYS機を就航させ,函館は航空会社が路線の権利を保有しているにもかかわらず運航していない現状にあります。  このような空港は少なくないのでありまして,このことから,関西に空港が3つ立地しても,神戸沖空港の需要はかなり高いものがあると実感し,60年6月に発表された神戸沖空港の需要予測結果の裏付けとして強い確信を抱いてきたところであります。  また,千歳市の臨空工業団地については,7~8年前には進出する企業はないと言われていたにもかかわらず,空港から10分の距離に位置していることから順調な売れ行きとなっており,本市の場合とは事情が異なるとはいえ,相当な経済効果が期待できることを,改めて確認してきたところであります。  一方,当局が進めてきた調査についても,発表が可能となったものの結果について報告を求めてまいりました。このうち,航空気象調査結果については,必要とする3カ年分のうち,昭和61年6月から62年5月までの1カ年分でありますが,ポートアイランドの南西角で観測した内容は,まずウインドカバレッジは,空港予定地付近では年間を通して東西方向の風が卓越しているため,滑走路方向は東西を中心とすることが望ましいとの,当初の想定どおりの結果となり,雲高・視程の状況から予想される平均就航率は99.35 %との結果が得られており,空港建設位置としてポートアイランド沖は,気象条件から見てすぐれた条件を備えていることが明らかとなったのであります。  また,「神戸沖空港の担うべき機能と地域整備の基本方向」に関する調査では,空港機能の広範なインパクトについて,事業活動,市民生活,都市機能の3つの観点から定性的に分析し,これらのインパクトを有効に活用するためのまちづくりとして「エアポートコミュニティ構想」を提案されており,今後この調査結果を活用していくことが強く望まれるところであります。  ところで,神戸沖空港に関する情勢は,神戸商工会議所のご努力もあり,京阪神3商工会議所懇談会において「神戸沖空港など地方空港の整備を推進すべきである。」との申し合わせがなされ,宇野関西経済連合会会長が賛意を表され,さらには石原運輸大臣が来神時に賛意を表明されるなど,かなり深まったと理解できる状況になってきております。  これらを背景に,当局においても,運輸省当局の理解と協力のもとに,空域・管制の調査が進められるよう常々国に働きかけており,私も委員長として,議長の協力も得ながら機会をとらえて要望してきたところであります。  しかしながら,現状はいまだ運輸省の十分な理解が得られるには至っておらず,今後とも粘り強く,早期に調査が進められるよう,国に働きかけることが必要であります。  神戸沖空港が,現空港整備5カ年計画の見直し時か,それがなされない場合に次の第6次空港整備5カ年計画策定時には,何としても計画の中に盛り込まれるよう,県の協力も得ながら最大限努力することがぜひとも必要であることを,この際強く申し上げておきます。  次に,明石海峡大橋に関する活動についてご報告申し上げます。  明石海峡大橋に関する前半の活動経過については,既に昨年10月8日の本会議において,中間的にご報告申し上げたとおり,遮光施設の設置等を内容とする「地元要望に対する基本的な措置方針」が発表され,当時の議長ともども委員が地元に赴き,直接住民の方々の生の声を聴取するとともに,出席議員の了承も得て,委員長としての意見も率直に述べてまいりました。  こうした経過を経て,当局から「地元住民の大方の理解が得られたと判断できるに至った」との報告があり,「明石架橋から市民生活を守る会」の文書に「住民の環境保全への要求に少しでも近づけようとする神戸市当局及び市議会の努力を多とし,さらに今後一層の努力を期待しながら,今回提示された「守る会に対する回答」と「基本的措置方針」について一定の評価をするものです。」との記述がなされるまでに至ったところであります。  その後,本州四国連絡道路神戸側陸上部及び関連道路に関して,神戸市と本州四国連絡橋公団の間で,沿道地域における生活環境の保全と整備のための協定が締結されるとともに,並行して都市計画決定の手続が進められ,その結果が本委員会にも報告されたのであります。  締結された協定は,  ・トンネル南坑口から山陽電鉄交差部付近までの間に遮光施設を設置するとともに,必要が生じれば速やかに措置を講じることができるようあらかじめ道路構造に配慮すること。  ・トンネルの換気施設に集じん装置を設けるほか,検討を加えて換気塔を適当な高さとすること。  ・本四道路の供用に関して環境保全目標を達成し,環境への影響を小さくするよう努めること。  ・環境調査の結果,本四道路に起因して環境保全目標を超え又は超えることが明らかになった場合は,神戸市から本四公団に必要な措置を申し入れ,本四公団は道路管理者として必要な措置を講じること。  などを主な内容として,8条の条文で構成されており,地元住民の不安を解消するための対応がなされているのであります。  また,都市計画決定手続については,昨年10月から環境アセスメント関係と都市計画関係の手続が進められ,建設大臣の認可を経て本年2月5日には兵庫県知事から,都市計画決定の告示がなされたところであります。  こうした経過を経て,架橋関連事業は計画段階を終え,本年5月1日から,いよいよ海上における建設工事に着手されたのでありますが,本事業は,今後10年もの長期に及ぶため,当局からは「沿道地域における生活環境の保全整備と地域の発展に必要な事業については,関係住民と十分協議するとともに,工事中の諸問題等新たに問題が発生した場合にも,その都度協議するなど円滑な事業の推進に向けて一層努力していきたい。」との決意も表明されているのであります。  こうした当局の努力はもちろん,議会においても,橋ができてよかったと市民のだれもが心から喜び合えるものにするために,一層努力しなければならないことを,この際特に申し上げておきます。  以上,神戸沖空港及び明石架橋に関する活動状況についてご報告申し上げ,議員各位のご了承を賜りたいと存じます。ありがとうございました。(拍手) 52 ◯議長(野村 基君) 以上で報告は終わりました。  次に,日程第33 議員提出第15号議案及び日程第34 議員提出第16号議案を一括議題に供します。 53 ◯議長(野村 基君) まず,議員提出第15号議案は,外郭団体に関する特別委員会,大都市税財政制度確立委員会及び空港等に関する特別委員会の委員定数を,それぞれ15人に変更しようとするものであり,  次に,議員提出第16号議案は,都市の活性化を図るために必要な活動を行うための特別委員会を設置しようとするものであります。 54 ◯議長(野村 基君) 本件に関し発言の通告もありませんので,本件は委員会の付託を省略し,原案のとおり決しましてご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 55 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,議員提出第15号議案及び議員提出第16号議案は,いずれも原案のとおり可決いたしました。 56 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第35 外郭団体に関する特別委員会委員選任の件より日程第38 都市活性化総合対策特別委員会委員選任の件に至る4件,一括議題に供します。 57 ◯議長(野村 基君) 本件は,外郭団体に関する特別委員会,大都市税財政制度確立委員会及び空港等に関する特別委員会の委員全員から辞任願が提出され,議長において許可いたしましたので,その後任委員を選任するとともに,先ほど設置した都市活性化総合対策特別委員会の委員を選任しようとするものであります。  委員は,委員会条例第5条第1項の規定に基づき,議長より指名いたします。  委員の氏名は事務局をして朗読いたさせます。  (安川市会事務局議事課長朗読)  ──────────────────  外郭団体に関する特別委員会委員     片 岡 雄 作 君     平 野 章 三 君     植 中   進 君     三 好 道 夫 君     南 原 富 広 君     田 村 とし子 君     藤 本   昇 君     中 野 俊 朗 君     田 路 裕 規 君     花 原 道 夫 君     高 尾 繁 春 君     松 田 治 郎 君     上 田 大 人 君     川 上   清 君     橘   暉 一 君  以上15名。  ──────────────────  大都市税財政制度確立委員会委員     野 尻 範 明 君     福 浪 睦 夫 君     梶 谷 忠 修 君     西 下   勝 君     桝 田 伸 二 君     佐 藤 清 次 君     横 山 道 弘 君     山 中 敏 夫 君     竹 内 正 明 君     安 井 俊 彦 君     長谷川 忠 義 君     浜 本 律 子 君     世良田 幸 雄 君     堀之内 照 子 君     青 木 昌 夫 君  以上15名。  ──────────────────  空港等に関する特別委員会委員     大 野   一 君     井 上   力 君     谷 本 徳太郎 君     黒 崎 敬 三 君     大 西 きよじ 君     葛 西 利 延 君     豊 村 敏 治 君     上 井 三 郎 君     尾 崎 敏 江 君     中 村 治 助 君     井 川 弘 光 君     森 原 健 一 君     高 田   巌 君     北 山 順 一 君     吉 本 泰 男 君  以上15名。  ──────────────────  都市活性化総合対策特別委員会委員
        粟 原 富 夫 君     長 嶋   登 君     森   和 愛 君     平 野 昌 司 君     前 島 浩 一 君     藤 森 万 也 君     古 田   稔 君     寺 坂 光 夫 君     辻   啓 二 君     竹 田   達 君     為 山 善 治 君     荻 阪 伸 秀 君     吉 田 多喜男 君     家 長 勝 美 君     堺   豊 喜 君  以上15名。  ────────────────── 58 ◯議長(野村 基君) 以上で委員の指名は終わりました。  外郭団体に関する特別委員会の委員,大都市税財政制度確立委員会の委員,空港等に関する特別委員会の委員及び都市活性化総合対策特別委員会の委員は,ただいまご指名申し上げましたとおり決しまして,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 59 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,さように決定いたしました。 60 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第39 議員提出第17号議案を議題に供します。  これより議案の朗読をいたさせます。  (安川市会事務局議事課長朗読) 61 ◯議長(野村 基君) 議案の朗読は終わりました。  本件は,ただいま朗読いたしました決議案のとおり,真に平和で安全な都市「こうべ」を実現するため,すべての暴力を追放する議会の強い決意を改めて内外に表明せんとするものであります。 62 ◯議長(野村 基君) 本件に関し発言の通告もありませんので,本件は委員会の付託を省略し,原案のとおり決しましてご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり)(拍手) 63 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,議員提出第17号議案は原案のとおり可決いたしました。 64 ◯議長(野村 基君) 次に,日程第40 第48号議案及び日程第41 第49号議案を一括議題に供します。 65 ◯議長(野村 基君) 当局の説明を求めます。山本交通局長。 66 ◯交通局長(山本治郎君) ただいまご上程になりました第48号議案及び第49号議案について,一括ご説明申し上げます。  まず,第48号議案神戸市乗合自動車乗車料条例の一部を改正する条例の件について,ご説明申し上げます。  「第2回定例市会提出議案(追加)」の1ページをお開きいただきたいと存じます。  本市バス事業は,人口のドーナツ化現象,モータリゼーションの進展等急激な企業環境の変化により,昭和30年代後半から経営は悪化の一途をたどり,多額の不良債務及び累積欠損金を抱えるに至りました。このため,昭和41年度からは第1次再建計画,昭和48年度からは第2次再建計画に従い,職員定数の削減,乗客サービスの向上,走行環境の改善等経営の健全化に全力を挙げてまいりました。  この結果,バス事業の財政はかつての危機的状況を脱し,59年度末で不良債務を解消するなど,当初の目標を達成し,この62年度末で再建計画を終了いたしましたが,なお多額の累積欠損金を抱え,また乗客数の減少傾向に歯どめがかかったと言える状態にないところから,厳しい事業運営を余儀なくされております。  そのため,財政再建計画終了後の財政運営のあり方について神戸市交通事業審議会の答申を得,再建計画終了後も引き続き一般会計の補助を仰ぐとともに,事業運営の効率化と乗客サービスの向上を図るため努力する一方,あわせて利用者負担の適正化を図るため,今回乗車料条例の改正案を提案いたしました次第でございます。  改正案の主な内容は,均一区の普通料金の大人1乗車について現行の 160円を63年10月からは 170円に,さらに64年6月から 180円に改定するとともに,全線乗車券,回数券及び定期券についても,普通料金に合わせ,それぞれ改定しようとするものであります。  なお,今回の改定に当たりましては,乗客サービスの向上を図るため6カ月定期券を新たに設けるとともに,全線定期券の料金について,従来通勤定期券の2倍といたしておりましたのを 1.5倍に改めるほか,バス・地下鉄連絡定期券の割引率を現行の5%から10%に改める予定でございます。  引き続きまして,第49号議案神戸市高速鉄道乗車料条例の一部を改正する条例の件について,ご説明申し上げます。  5ページをお開きいただきたいと存じます。  本市高速鉄道事業は,昭和52年3月に新長田─名谷間を開業して以来,順次開通を重ね,62年3月には新神戸─西神中央間の全線が開業し,さらにこの4月の新神戸─谷上間の北神急行との相互直通運転の開始により,西北神と都心部を結ぶいわゆる「みどりのUライン」の完成を見たのであります。  しかし,高速鉄道の建設には莫大な資本を投じており,その結果減価償却費及び企業債利子の負担が巨額に上る一方,神戸市営地下鉄は他都市の地下鉄と異なり,典型的な郊外型路線であり,また通勤路線的性格が強く,そのため非効率な運営を余儀なくされているのであります。その結果,財政状況には非常に厳しいものがあり,62年度末では約 400億円の累積赤字が見込まれますとともに,また近い将来には不良債務の発生が予想されるなど,前途は憂慮すべき状態にあります。  このような状況について,神戸市交通事業審議会から高速鉄道事業の今後の財政運営のあり方について答申を得,経営の効率化,乗客サービスの向上及び公共助成の拡充を図るため引き続き努力するとともに,利用者負担の適正化を図るため,今回乗車料条例の改正案を提案した次第でございます。  改正案の主な内容は,普通料金を1区現行 140円を 160円とし,同様に2区以上もそれぞれ現行運賃に20円を加算し,また三宮─板宿間の特定割引区間についても,同じく各区20円を加算するとともに,回数券及び定期券についても普通料金に合わせて,それぞれ改定しようとするものでございまして,実施は本年10月を予定いたしております。  なお,今回の改定に当たりましては,乗客サービスの向上を図るため,市バスと同様6カ月定期券を新たに設けるとともに,バス・地下鉄連絡定期券の割引率を現行の5%から10%に改める予定でございます。  何とぞよろしくご審議のほどお願いを申し上げます。 67 ◯議長(野村 基君) 当局の説明は終わりました。  本件に関し質疑の通告がありますので,順次発言をお許しいたします。  17番森 和愛君。  (17番森 和愛君登壇)(拍手) 68 ◯17番(森 和愛君) 私は,公明党議員団を代表いたしまして,ただいま上程されました第48号議案及び第49号議案について,市長並びに関係当局に対して質問をいたします。  まず最初にお尋ねしたいのは,諸物価安定の現在,なぜ今値上げなのかという市民の不満と素朴な疑問に対して,どう説明されるのかということであります。  最近の物価の動向を見てみますと,原油価格の安定と円高差益の還元等による電気・ガスなど生活に密着する公共料金の値下げや,本市における比較的落ち着いた物価の安定傾向の中にあって,公共料金の抑制ないし引き下げが厳しく求められている折でもあります。このような時期の料金改定は果たして適時適切と言えるのかどうか,またこの改定が引き金となってこれに追随する環境づくりにつながらないか,すなわち静かな水面に石を投げることにならないかという疑問がわいてくるのであります。市長の率直なご所見をまず初めにお伺いいたします。  それでは,バス事業についてお伺いをいたします。  前回の59年の料金改定の折の附帯決議に基づき数々の努力をされてきたところであります。乗車人員もこれまでの1日平均1万人以上の減少傾向から一転して,62年度は61年度よりも1日平均でわずか 200人弱ではありますが,乗客増となっております。長期にわたるバス離れ現象にようやく歯どめをかけることができたようにも見受けられたやさきの料金改定だけに,再びバス離れを促進することになるのではないかと危惧するのであります。市民の足であるバス事業の健全経営は重要な問題でありますが,そのための料金改定が再び歯どめを失い,決定的なバス離れを促す悪循環への誘い水となっては,最悪の事態を招くことになりはしないかと憂慮するものでありますが,市長のご所見をお伺いいたします。  次に,地下鉄の全線開通に続いて北神急行との相互乗り入れも実現し,「みどりのUライン」が文字どおり完成したわけであります。そこで,全線開通した今こそ,バス路線の徹底した見直しと再編成がぜひとも必要ではないかと考えるのであります。全路線について,一度白紙に戻すくらいの決意での取り組みを願うものでありますが,乗客増対策の具体案も含めて市長のお考えをお伺いいたします。  3点目は,今後の企業努力についてであります。これまでにも当局は企業の合理化について一定の努力をされ,この努力に対しましては評価を惜しむものではありませんが,民間と比べてどのような状況になっているのか,さらに今後この合理化の余地があるのか,またどのように進めていかれるのか,お尋ねをしたいのであります。  あわせて,我が党が一貫して提唱しております運輸事務所,車庫の統廃合,車両整備の外注化などによる経費節減に対する取り組み,資産の有効利用についても,この際お伺いいたします。  次に,地下鉄事業についてお伺いいたします。  62年3月に全線22.7キロが開通し,乗客数も着実に増加し,それに伴う乗車料収入も年々増加してきておりますが,いかんせん市街地型路線中心の他都市の地下鉄と比べ,絶対数が絶対的に少ないのであります。建設当初から本市地下鉄が典型的な都心貫通型の郊外型路線としての宿命的な特徴を持ち,通勤路線的性格が強く,朝夕ラッシュ時に乗客が集中し,昼間の利用率が低い非効率な運営を余儀なくされていたのであります。それだけに乗客の絶対数をふやさなければならないことは建設以前からの課題であり,経営環境の今日的予測は十二分に承知のことであったはずであります。それゆえ,乗客の絶対数をふやすためにニュータウンの開発と人口の早期定着,対向交通需要を誘発するための施設の誘致等は必然の施策でありました。  そこで,お伺いしたい第1点は,ニュータウンの人口定着のおくれであります。当初計画の75%にとどまっており,25%のスローダウンという計画見直しは,市の施策の問題であり,市民とりわけ利用者の責任ではないということであります。乗客増対策のおくれを利用者に負担転嫁ということにもなりかねないこの問題に対し,市長のご所見をお伺いいたします。  あわせて,今後の乗客増対策についても具体的にお示しを願いたいのであります。  2点目は,経営の効率化についてであります。建設当初から省力化に配慮した施設配置がなされ,営業キロ当たり職員数は他都市と比較いたしましても相当低い数値となっており,効率的な人員配置がなされ,経営の努力がうかがえるのであります。しかしながら,長期間にわたる厳しい財政運営が予測されることから,今後とも徹底した企業努力が望まれるところであります。企業用資産の有効かつ積極的活用,附帯事業の拡充も含めた具体的な方針と取り組みについてお伺いをいたします。  3点目は,安全対策についてであります。地下鉄火災の恐ろしさは,ロンドンのキングズクロス駅の大惨事の報道でも知られており,本市地下鉄は本当に安心なのか,安全なのかという心配に,当局は自信を持って設備・対策ともに大丈夫ということでありました。しかしながら,先日の北神急行の連続して起きた事故は,近代設備といいますか,科学の粋を集めた最新のメカニズムに支障を来したということであり,基準を満たした施設設備といえども絶対とは言えず,この際相互乗り入れの北神急行も含めた総合的な安全対策を強化すべきであると考えるのでありますが,市長のご所見をお伺いいたします。  4点目は,国への制度改正の働きかけについてであります。国の財政事情の悪化によって,公共助成に数々の問題が生じてきていることは承知しておりますが,地下鉄事業を経営する他都市とともに粘り強い働きかけがこれまで以上に望まれるところであります。現状と今後の取り組みについて,お伺いをいたします。  最後にお尋ねしたいのは,審議会の答申にも示されております事業の現況についての広報・広聴の努力という点についてであります。公共交通事業に対する市民の理解を得るためにはどのような広報・広聴の努力を考えておられるのかお伺いをいたしまして,私の質問を終わらせていただきます。(拍手)  (「議長」の声あり) 69 ◯議長(野村 基君) 宮崎市長。 70 ◯市長(宮崎辰雄君) 森議員のご質問にお答えいたします。  値上げの時期が現在の時点としては不適当であるというご指摘がありましたが,値上げの時期としては適当な時期というのは私はないと思います。非常に嫌なことで,私自身も森議員の言われたことはよくわかるんですが,結局こういう事業はお客がそれだけ計算どおりに来てもらえるかどうか,乗ってもらえるかどうかという問題──結局増客対策と,もう1つは現在の企業財政がどうなっているかということであります。この両方の調和の上に立って値上げ問題を片づけなければならんわけでありますが,これを市民の利便のみでやってまいりますと,もっと大きな破綻を来すようなことがあるわけであります。したがって,何とかこの程度の料金改定では,ひとつご理解願いたいというのが我々の偽らざる気持ちでございます。どうかそういうことについて──適切,適時であるとは申しませんが,やむを得ざるもんであるということをご了解いただきたいと存じます。  第2番目に,バス事業について,乗車人員が 200人弱ふえておる程度では,特に今料金改定をしますと,ようやく 200人でもふえかけたときに,またバス離れの現象が出るんじゃないか,こういうお話でございますが,そういうことも1つの原因の一部になると思います。しかし,今申し上げましたようにどこかの点でご理解いただかなければ,そのマイナスの面が次の値上げのときに大きな幅になって改定をしなければならんというふうなことになりますと,そのときこそ大変な事態が生ずるんではないかという心配がございます。したがって,バス離れ現象が起こりましても,それができるだけそういうふうなことが起こらずに,新しい施策によってふえていく,その方がより多くなるように努力するよりほかに方法がないと思います。  したがって,今いろんな地域において,あるいはこれは高速度鉄道も含めて乗客がふえるような施策を,北及び西両方にわたっていろいろ考えておるわけでありまして,最近やりました球場の完成の問題,それからニュータウン,工場団地,あるいは少しさかのぼればユニバーシアード,緑の博覧会等をいろいろやっておりますのは,一面こういうバス事業並びに高速度鉄道等の援護射撃のような考えでやっておるのでありまして,したがってそういうことをうまく進めることによりまして,バス離れあるいは地下鉄離れというようなことの悪循環をストップしよう,こういう考え方でございます。  それから,次に地下鉄事業について申し上げますが,国の財政事情の悪化によりまして,公共事業については高率補助の削減等を国がやってまいりまして,それだけのものが地方財政の圧迫要因になっておるのであります。したがって,こういうような高率補助の削減等をしないように努力をしたいと思いますけれども,残念なことにはまだ十分な反対の意思が通っておる状態ではないのでありまして,相変わらず相当な合理化が地方の犠牲において行われておるという感じがいたします。したがって,他都市とも協調して国へこういう制度をやめるように,こういうやり方をやめるようにということを再々働きかけておるわけでありますが,なかなか思うに任せないというのが現状でございます。  しかしながら,補助の点につきましても,それを減らしましたものを交付税で見るとか,あるいは補助制度を後年度において見ていくいわゆる分割補助の制度,そういったようなことをいろいろやりまして,少しでも被害を少なくするということを国の方でもやってくれておるわけでありまして,従前のような率で補助は来ていない。それは少し条件が悪くなっておりますけれども,しかしながらその中において若干考慮してくれておるということは,この財政難の解消のために少しでも役立つもんじゃないか。しかし,これでは十分ではありませんので,今申しましたように他都市と共同で,または地下鉄協会──協会とも力を合わせて協会の方で盛んに運動をしてもらっておるというふうな状況でございます。何としても今後ともこの改善を図っていくように努力をいたしたい,かように思っております。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 71 ◯議長(野村 基君) 宮岡助役。 72 ◯助役(宮岡寿雄君) それでは,私から数点にわたりましてお答えを申し上げたいと思います。  まず,バス事業でございますが,第1点は路線の再編の問題でございまして,地下鉄とバス両方の事業を行いながら市民の足の確保に努めておるわけでございますが,その中で地下鉄は大量輸送機関として,バスはあくまでも鉄道を補完する機関だというふうに位置づけをしておるわけでございまして,したがいまして52年に地下鉄が開通以来,また延伸される都度バスの路線の再編を行ってきたわけでございます。  再編の方針でございますが,あくまで先ほど申し上げましたように,鉄道の最寄り駅と短絡するということが第1点でございますし,また,したがいまして鉄道と併用している路線,あるいは非常に長大路線というものにつきましては整理統合するという考え方に立っております。しかし,一面生活の必要路線というものはあくまで存続する,こういったものを編成の方針としておるわけでございまして,したがいまして先ほど申し上げましたように,地下鉄はもとより北神線との連係,そういった機会に絶えず路線の見直しを行っておるところでございまして,これからも必要な都度そういった見直しを図っていきたい,かように考えております。もちろん市域が広がりますにつれまして市街地での一部の空洞化,あるいはまた郊外でのバス需要の増大,そういった傾向があるわけでございまして,このあたりのバランスを十分とりながら乗客増対策を図っていきたい,かように思っております。  それから,バス事業の企業合理化の問題でございますが,この点につきましては,あくまでこのバスが労働集約型産業であるという立場に当たりまして,再建期間中に人員の合理的な配置ということで,昭和48年の第2次再建以来10数年間にわたりまして,全体 2,000人余りの職員につきまして3分の1の削減を行いながら,かつ先ほど申し上げました市民の足の確保というそういった前提に立って合理化を進めてきたわけでございます。  しかし,なおいろんな面につきまして,時代とともに合理的な事業運営は当然必要でございまして,例えば59年の値上げのときの附帯決議といたしまして,無担当車制というものの要請もございまして,こういったなお残された問題につきまして,局としても十分実施に向けて進んでおりますし,一部の外注化の促進あるいはその他いろんなきめ細かい経営改善を図りながら,これからも他の都市あるいは民間の同種事業に比較いたしまして,神戸市の市バス事業の合理的な余地というものがあるとすれば当然取り組んでいきたい,かように思っております。  また,運輸事務所なりあるいは車庫の整理統合の問題でございますが,先ほど申し上げました市街地から需要がだんだん郊外に延びる現況を踏まえながら,既にこれまでの灘車庫を整理統合したり,あるいは西神方面におきます玉津車庫から西神の操車場への移しかえ,そういった時期に当然この整理統合を行っておるわけでございます。当然資産の有効活用というものもあるわけでございますが,鉄道に比しましてバスの場合には非常に資産というものが限られておりまして,なかなか鉄道ほどに附帯事業の運用というのが制約がございますが,例えば宣伝広告費のできるだけの受注といいますか活用,そういったものにつきましては当然取り組んでおるところでございます。  次に,地下鉄の事業についてでございますが,乗客の増加の問題でございまして,先ほどご指摘がございましたように,神戸市の地下鉄の路線というものはあくまで都心貫通型の郊外路線というふうに言われておるわけでございます。したがって,西神地域の開発がいかにあるか,またその人口なり企業の定着がどういうふうに進んでいくかという,大変そういう地域開発との絡みが極めて密接に行われておるわけでございます。建設当初に比べまして,幾分西神開発全体が住宅の利用から若干業務地域のウエートを強めてきたとか,あるいはまだ西神団地のB地区が着手されてないとか,そういった問題もあるわけでございますが,交通局としても当然そういった地域開発に合わせた営業対策というものは考えておるわけでございまして,例えば西神の南駅につきましては,なお開業をおくらせているとか,あるいはまた車両の増強につきましても,これからのまちづくりとリンクさせながら一部保留している,そういった対策を講じておるわけでございます。  したがって,これからの乗客増対策といたしましては,あくまでこの沿線地域の人口定着,また業務関連施設の誘致等ができるだけ早く進んでもらえるよう,関係方面に強く働きかけてまいりますとともに,イベントの実施あるいはまた誘致ということで,常に関係方面と協議を重ねておるところでございます。  また,附帯事業につきましても,駅ビルの有効活用とか,あるいはその他の関連事業を進めるために交通振興等関連企業を設立しながら,できるだけ積極的に有効活用を図っていきたい,こういういろんな手段を講じながら乗客増対策を進めておるところでございます。  次に,企業の有効資産の活用でございますが,この点につきましては,先ほど乗客増対策あるいはまた企業の収益対策ということで,既に駅ビルあるいはまたその他の活用ということで,局みずから実施をいたしますとともに,先ほど申し上げました交通振興という第三セクターをつくりながら,そういった関連企業の有効活用を進めておるところでございます。今後もできるだけそういう附帯事業を強化していきたい,かように思っております。  また,安全輸送対策でございますが,この点につきましては公共公営企業といたしまして,常に安全輸送と市民の足の確保というのが事業の基本前提になるわけでございますが,残念ながら先般報道されておりますような北神急行との相互乗り入れに伴います事故が起こった点につきましては,大変事業の推進者といたしまして遺憾に存じておるわけでございますが,今後ともああいった事故の起こらないように,相互乗り入れの相手企業でございます北神急行と施設の安全運行に対する協議会を設けまして,そういった施設の保全なりあるいは乗客へのサービス対策について今後強化をしていきたい,かように存じております。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 73 ◯議長(野村 基君) 山本交通局長。 74 ◯交通局長(山本治郎君) 広報・広聴関係についてのお尋ねにお答えを申し上げます。  これまでにも交通局では交通モニター制度を設けまして,これを活用して市民の皆様の声を直接事業運営に反映させるように努力をしてまいりました。さらに,今回の改定に当たりまして,市民のご理解を得るために広報紙「こうべ」,それから沿線の情報誌である「こうべグリーンタイム」というのがございますが,こういったもの,あるいはPR用のリーフレット,ポスターなどを十分に活用いたしまして,今まで以上に広報・広聴活動を積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。  また,市民にご負担をお願いする以上,当然のことではありますけれども,職員に対しましても今回の改定の趣旨等について十分な理解を図り,また乗客サービスあるいは接客マナーの向上について一層の周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。  以上です。  (「議長17番」の声あり) 75 ◯議長(野村 基君) 17番森 和愛君。
    76 ◯17番(森 和愛君) それぞれご答弁をいただきましたが,59年度のときの答弁と余り変わってないように思われます。  それと,一応各都市もそうでございますが,市バス・地下鉄ともに公共交通機関の経営が非常に圧迫をされておるというのは,私とても十分に承知をいたしておりますが,公共負担のあり方それから企業努力,最後に利用者への負担,こういう順番で来るわけですが,この利用者の負担だけがどうも今回強調されておるようでございまして,例えば地下鉄の全線が開通し,北神急行との相互乗り入れで,今までは延長延長で,その都度路線を見直してきたということでございますが,せっかく「みどりのUライン」が完成した今,白紙に戻すくらいの気持ちでの取り組みを考えるべきではないかと提案をしたわけでございますが,「これからも必要な都度考える。」という助役の答弁では納得できない。それだと今まで順次開通してきたときと全く同じ考え方である,このように思うわけでございます。今本当に市民が20円の値上げということが,例えば家族で行きますとどれぐらいの負担になるのかということを考えたときには,これら市民に対して十分に説得力のある市の答弁がなければ難しいと思うわけでございまして,再度その点だけ確認をいたします。  (「議長」の声あり) 77 ◯議長(野村 基君) 宮岡助役。 78 ◯助役(宮岡寿雄君) 路線の見直しなりあるいは路線編成の考え方につきましては,先ほども申し上げたとおりでございまして,あくまで地下鉄とバス両方の事業によりまして市民の足を確保したい,こういうのが基本的な考え方でございます。したがって,鉄道があくまで中心でございまして,バスはそれを補完する機能だということで,基本的な路線の見直しというのは10年前,昭和52年に大変時間なりいろんなものをかけながら編成替えをしてきたわけでございまして,それからの後の見直しにつきましても,先ほど申し上げましたように地下鉄の延伸あるいはそういった社会情勢の変化を見ながらやってきたわけでございまして,決してこれからの路線の再編をおざなりにというわけではございませんが,絶えずそういう鉄道と,あるいはまたそれを補完するバスの路線問題ということにつきましては,基本的な立場というものを鮮明にしながら努力をしてきたつもりでございまして,これからも努力をしていきたい,こういうことを申し上げたわけでございます。基本的な問題,考え方を申し上げたわけでございまして,個々の問題につきましては,その都度考え方を具体的な路線の中に取り入れるようにやっていきたい,こういうことでご理解を得たいと思っております。  (「議長17番」の声あり) 79 ◯議長(野村 基君) 17番森 和愛君。 80 ◯17番(森 和愛君) どうも納得がいかないんですが,例えば52系統──朝霧駅前からずっと狩口台,南多聞台を通って,このバスはJRの舞子駅に結んでおります。地下鉄とは全く関係がない路線でございます。それから,先日も須磨区で東白川台から名谷へのバス路線,地元住民の要望で実現をいたしましたら,それまでの同じ路線のお客さんよりも約8割強ふえました。路線の見直しというのは本当に大事なことでございまして,今でもかなりの見直しをする必要があるし,路線を見直すことによってかなりの乗客増対策になることがあり得ることが実証されておりますし,先ほど基本的な考え方を述べられましたが,先日も委員会で問題になりましたしあわせの村へのバス路線の問題ですが,本当に市民から市の施策を中心に考えているとは言いがたい問題がたくさんまだ残されております。そのような問題に対して,その都度考えるというのではなくて,この際徹底した見直しをやってもらいたいというのはそういうことでございまして,これから小さなまたそれぞれの問題につきましては,この後付託されると聞き及んでおります担当の常任委員会での議論の中でいろいろ尋ねてまいりたいと思います。  以上で私の質問は終わります。 81 ◯議長(野村 基君) この際暫時休憩いたします。  午後1時より再開いたします。   (午前11時45分休憩)   (午後1時3分再開)  (小田副議長議長席に着く) 82 ◯副議長(小田伍郎君) 休憩前に引き続き,会議を開きます。  直ちに議事に入ります。  午前に引き続き,第48号議案及び第49号議案に対する質疑を続行いたします。  23番黒崎敬三君。  (23番黒崎敬三君登壇)(拍手) 83 ◯23番(黒崎敬三君) 私は社会党議員団を代表いたしまして,第48号議案,49号議案について市長並びに関係当局に対して質問をいたします。  まず初めに,私もこの料金改定時期の妥当性についてお伺いしようと思っておりましたが,森議員の質問がありましたので重ねては質問いたしません。しかし,市長の「料金改定に適切な時期はない。了解を願いたい。」このような答弁がありましたが,私は宮崎市長の答弁とも思えないのであります。(「そうだ」の声あり)シェアが落ちたとはいえ市バスは62年見込みで31万 9,000人余り,また地下鉄は16万 3,000人の市民が利用する市内最大の交通機関であります。通勤・通学に毎日両方利用する人も多く,料金改定による負担増が暮らしのゆとりを狭めることにならないかと大変懸念するものであります。そういった点から私は,この時期の料金改定はやはり不適切ではないかと思います。(「そのとおり」の声あり)  そこで,先ほど「了解を得たい。」というふうに市長は述べられましたが,そう簡単に了解はできないことをまず申し述べておきます。(「そうや」「よし」の声あり)  次に,料金改定案における公共性の確保についてお伺いいたします。  市バス事業など地方公営企業の運営に当たっては,常にその公共性と経済性の調和が問題になってきたのであります。今回の改定案を見ても同様であります。市民にとっては,公共性とは少しでも安く安全な足としての市バス・地下鉄が活躍してくれることではないかと思います。しかし,現実には企業としての経済性が優先され,民間が上げたから,また他都市との比較で,こういった理由で料金改定の──こういったことが料金改定の最大の理由になっているように思われてなりません。今回の改定案にしても,名古屋,京都,大阪市との横並びが強く意識されているように見えます。  当然,市バス事業への多額の一般会計繰入金をもって公共性は十分に確保されており,不採算路線の維持等を考えれば,民間並みの料金は当然だと言われるかもしれませんが,公共性の第1はやはり料金にあると思います。  過去に諸物価が大変高騰したときに,公共料金が非常に慎重に取り扱われた時期があります。公共性の確保のため,料金の長期安定化が重要な政治課題になった時期もあります。その当時に比べて,時代を取り巻く環境も大きく変わった今,この時期に再び公共料金設定の原点が問われる時期が来たのではないか,このように思います。改めて神戸市の市バス事業など地方公営企業の運営における公共性の確保について市長の基本的な見解をお尋ねいたします。  次に,現在の市バス事業の経営状況に対する認識についてお伺いいたします。  市バス事業の59年以来の経営状況を見ると,補助金を含んだ経常損益ではありますが,堅調に推移し,収支率も 100%を超え,1日当たりの乗車人員は横ばいの状況になってきており,かつての構造的な赤字基調から明らかに変わってきているのであります。62年5月から実施された新バスシステムなど,バスレーン規制などによって定時運行が守られるようになってきてから利用客が6~7%もふえ,大阪市等他都市でも同様な傾向が見られております。この点から見てもやはりバスの乗客増の決め手は定時性の確保にあると考えます。  もちろん新バスシステムの導入に多額の投資を必要とするわけで,一挙には無理かもしれませんが,やればバス離れに歯どめがかけられることを示したではありませんか。物価が安定し,燃料価格も安定している今こそ,より政策的な配慮を加えるべきときだと考えます。  今回の改定案づくりに当たって,当局は固定客優遇路線を打ち出されておりますが,せっかくのこうしたバス離れを防ぐための配慮が今回の値上げ案によってつぶされてしまうのではないかと危惧をするところであります。今回のバスの増収見込み額は約14億円とのことであります。この程度の額であれば,現在のバスの経営状況から見てもう少し現行料金内での工夫で増収余地があるのではないでしょうか。せっかく今バスに乗客がふえつつある機運を大切にすべきであると考えます。ご見解をお尋ねいたします。  次に,市バス事業に対する公共助成の拡充についてお伺いいたします。  現在の市バス事業の経営状態を維持していくためには,一般会計からの補助の存続と拡充が大きなポイントになります。交通審議会答申でも当面の財政措置として財政再建計画終了後も少なくとも再建計画期間中の任意補助制度の存続を要望し,あるべき公共負担の範囲として,1つに都市の生活基盤施設としての資本費の全額──これは減価償却費プラス企業債利子でありますが,2つ目には行政的要請にかかる不採算路線の運営赤字分が指摘されております。市民の足を守る立場から当然一方ではバスにも乗らない,地下鉄にも乗らない,だから税金を公営交通に注ぎ込むのは問題があるというような議論があって当然であります。しかし,審議会からも指摘されているこの2点については市民のコンセンサスを得て,具体化への積極的な検討が望まれると思いますが,ご見解をお伺いいたします。  次に,国庫補助につきましては先ほどありました。ただ,本年3月の自治省の地方公営企業研究会報告では,新たに不良債務が出た路面交通事業に対して,病院事業並みの補助制度の創設を考えているようでありますが,我々の望む資本費全額補助といった抜本的な再建策にはほど遠いように見えます。他都市とも連係して一層運動を強める必要があると思いますが,ご見解をお伺いいたします。  次に,乗客増対策について2点お伺いいたします。  その1つは,地下鉄西神線の再延長についてであります。地下鉄経営の収支が当初見込みより悪いのは,答申にもあるように乗客数の見込み違いによるところが非常に大きいのであります。乗客数増加のためには,もちろん旧市街地人口の増による往復交通の増加,沿線団地への人口定着増などが必要ではありますが,抜本的には西神線の再延長による押部谷あるいは玉津の既存団地への乗り入れ,または三木方面への延伸を実現することにあると考えます。  建設費については,大阪市や横浜市などの市外延伸の事例にもあるように,県費負担や当該自治体の負担も見込めるわけであります。何よりも郊外電車型の神戸市営地下鉄の特性が発揮できるのではないでしょうか。長期的に見ても人口の都市再集中は不可避であり,地下鉄西神線の再延長は将来の神戸の母都市機能の確保の切り札となるでありましょう。  市長はかねてより「地下鉄西神線の再延長は採算面より事業の必要性から考えたい。」と答弁されておりますが,現時点で地下鉄西神線の再延長の具体化にどのような見解を持っておられるのか,お伺いいたします。  最後に,バス南北路線の充実と終始発の市バスの繰り上げ繰り下げについてお伺いいたします。  市内東部の開発団地等に住む市民にとって,南北路線は生活に密着した通勤・通学の足となっております。当局は過去の事例から,これ以上南北路線をふやすことについては非常に消極的でありますが,道路事情もかつてに比べ随分よくなっております。何よりも自転車・バイクの駐輪場が有料化されたことにより採算面の環境も随分好転するんではないでしょうか。今後の南北路線の拡充についての見解をお伺いいたします。  さらに,これもバスの料金改定時に繰り返されることでありますが,乗客サービスという上からも終始発の繰り上げ繰り下げに真剣に取り組まなければならないのではないでしょうか。既に横浜市バスでは一部で実施していると聞いております。また,地下鉄の終発の繰り下げも同時に改善すべきだと考えますが,いかがでしょうか,お伺いいたします。  以上の点につきまして,市長の明快なご答弁をお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)  (「議長」の声あり) 84 ◯副議長(小田伍郎君) 宮崎市長。 85 ◯市長(宮崎辰雄君) 料金改定案における公共性の問題についてお尋ねがありましたが,こういう路線を一般会計が相当持っても何とか維持しようと考えておりますのは,公共性が強いからでございます。もしこの西神線,あるいはその次に延伸線の問題をご提示になりましたが,これらのものが大きな赤字を生んでおるわけですが,それゆえに仮にやめるということになったら西神の方の市民生活というのは成り立たんと思います。それぐらいに日常活動が非常な制約を受ける──マイカーの人たちだけであって,あとは皆だめだということになりましたら,神戸のまちは別荘的な意味では成り立つかもしれませんけれども,庶民のまち,市民のまちとしては成り立たんようになることは明らかであります。これがすなわち公共性の問題でありまして,市民が安心して住めるまち,住みたくなるまち,そのためには絶対不可欠な交通機関だと思います。少し変遷はありましょうけれども,基本においては地方自治団体である府県あるいは市町村,そういったようなところが何らかの方法を講じ,力を合わせてそれを維持するということでありまして,公共料金の改定ということをお願いしておるのも,終局には公共性の確保をしたい,そしてこの事業を維持したい,こう思うからでありまして,その点を私はよく市民の方にも理解していただきたいとお願いしておるわけでございます。  次に,西神線の延長の問題ですが,私は初めからこの線をやるときに,これをさらに延伸するということが自分の考え方であったのであります。しかしながら,ニュータウンまで持っていく計画ができておりますので,まずそれを実現しよう,そしてそれが実現した暁にはさらに西あるいは南,北,そういった方面に向けて延伸をしたい,こう考えておりましたが,そのために前知事にもそれを話したのであります。「よく研究させてほしい。」ということでしたので,その返事を待っておったわけですが,それが「採算が合わんからとてもやれません。」という返事でありました。  なるほど採算性の面から見たら未確定の問題もありますし,どれだけ人が動くのか,これらもよくわかりませんので採算面から見れば自信はないのでありますが,公共性を強く打ち出せば,公共性だけで当然延ばしたらどうだという意見が出るに違いないわけであります。それでやってみたら成功する場合もあります。  例えば神戸高速鉄道株式会社,これは線路だけで車両を持たない会社ですが,この線は三宮から元町あるいは兵庫,各電鉄のターミナルをこれで結ぶのでありまして,初めは採算が合わんということが常識であったのでありますけれども,やってみますと,少し時間はかかりましたけれども,現在では独立採算で結構やっておるわけであります。もしこれがなかったならば三宮の者,あるいは元町の者──それが山陽にでも乗るつもりならば兵庫駅まで行かんならんのであります。各ターミナルを結ぶということが最近の市民生活の上では非常に必要なことでございます。  そういうことを考えてみますと,西神線の再延長というものは私もそう考えておるのでありまして,そのために近畿運輸政策審議会ですか,それに提出をしてあります。この案も提出してあるのでありますが,しかしこれが実際に移す場合には非常な抵抗を受けるであろう。これも案じておるわけでございます。と申しますのは,私は初め伊川谷の方へ1つ延ばす,さらに南の方へも延ばす,それから西の方へずっと延ばす,こういうふうな線を考えておったのでありますが,その線に従って交通局の方も何とかこれを事業化しようということで随分努力をしてもらっており,そして今運輸審議会にかかっておるという状況でございます。  しかしながら,それ以外に海岸線──私は新交通と言っておるんですが,どうなるかわかりませんけれども,海岸線とさらには東へ1本行くものと,それもあわせて提出してあります。で,それだけのものを認めるという考えは,運輸省では現在の段階ではないわけでありますので,これからの折衝であると私は思っております。  しかしながら,この西神の延伸線につきましても,三木あるいは小野,そういったようなところから自分の方へ引いてほしいという陳情もありましたし,それから南へ行く分についてもいろいろ要望等がございます。さらに,西へ行くものについてはまだ未確定な要素があって,矢印をしておるだけでございます。  そういうふうなことを考えますときに,これは大変な問題になる。特に既存電鉄が自分の権益をもしとられるということになりましたら,どう考えるかわかりませんけれども,権益を侵されるということになれば,これは抵抗するのはわかり切った話でありまして,それを排除するということはなかなかできない問題でございます。したがって,これからどう持っていくかということで,今頭を悩ましておるわけであります。  しかし,これが通じましても,押部谷へ行く路線については神有が──神戸電鉄がそういうことに同調するような気持ちを持ってもらわなければ,これは具体的にできないんじゃないか,そう思って心配をいたしております。こういうようなものを全体を込めて,これから案を練っていこうということでありますから,市民のご支援ご了解と皆さん方のバックアップが必要であると思います。その点について私からお願いをいたしたい,かように思います。  以上であります。  (「議長」の声あり) 86 ◯副議長(小田伍郎君) 宮岡助役。 87 ◯助役(宮岡寿雄君) それでは,私からお答えを申し上げたいと思います。  まず,バス事業の経営状況に対する認識の問題でございますが,確かにバス事業につきましてはここ10年間大変──モータリゼーションその他によりまして乗客減が続いたわけでございますが,新しい新バスシステムとかあるいは走行環境の整備等によりまして,おかげをもちましてこの3年ほどはやや横ばいの傾向にあることを私ども大変喜んでおりますが,しかしさりとて今回の料金改定によります平年度14億円の増収を見込んでおりますが,これを経営努力で吸収するということは大変現状では無理があるんではないか,こういうことで今回の料金改定をお願いした次第でございます。  現在の年間の料金収入でございますが,大体 150数億円ということで,今回の改定によりましておおむね全体の年間収入の9%程度の増収を見込んでおるわけでございます。もちろん私どもいろんな一般会計からの助成だとか,あるいは経営努力によります,そういったコスト増の吸収を図る努力は重ねていきたい,かように思っておりますが,何分企業でありますし,その基本をなすのが料金収入が一番の根幹であるということで慎重に検討を重ねた結果,今回ご提案をさせていただいたような次第でございます。もちろん私どもこれからも──お話がございましたようにあくまで公共交通機関としてバスの定時性の確保,あるいはそういったスピードアップなりそういうものによります乗客増というものについては,これから努力を重ねていきたい,かように思っておる次第でございます。  それから,バスに対します公共助成の拡充の問題でございますが,基本的な考え方につきましては,さきの交通事業審議会から答申がございましたように,資本費の全額の助成,それから不採算路線につきましての助成という2つの原則の答申がございまして,その点につきましては私どもも十分考慮したい,かように思っておりますが,ただ昨年末におきまして第2次の財政再建計画が終わったわけでございますが,引き続き63年度からのバスの運営につきましてもあくまで今までの再建期間中の助成というものを基本的な考え方にいたしまして,任意補助制度という位置づけをいたしております。したがって,その任意補助制度の中には資本費とそういう不採算路線を含んだ運営費も入っているという考え方に立っておるわけでございまして,こういう助成枠というものは私どもは十分尊重しながらやってきている,こういうふうに思っているわけでございます。  それから,国の補助金の問題でございますが,この点につきましては地下鉄につきましては私どもも,他の都市なりあるいは神戸市独自でも国に働きかけてまいったわけでございますが,45年に補助制度ができまして,53年度にそれまでの50%から60数%を経て70%というふうに充実をしてきたわけですが,最近におきましてはむしろ繰り延べの分割の延期とか,あるいは補助の制度をむしろ制度改悪というふうな実情に直面いたしまして,私ども関係者は力を合わせてこの補助制度を昔に戻すような,復元するような努力と,かつ補助枠を現実に確保する,そういうものを重点にしながら今やっておるところでございます。  また,バスにつきましても,いろいろ私ども先ほどの再建計画終了後の問題につきまして,自治省あたりにある程度研究会もございまして,それに期待をしておったわけでございますが,本年春の地方公営企業研究会の答申といいますか報告書を見てまいりますと,必ずしも私どもが期待をいたしておるようなものになってないわけでございまして,むしろ中小都市あたりのバス事業というものに理解はございましても,大都市のバス事業につきましては一応再建計画は終了したということで,あくまで今後は各都市それぞれの自主的な判断に任せるというような,そういうスタンスではないか,こういうふうに私ども大変これまで期待をしておりました者にとりましては,幾分期待外れの感じがいたすわけでございまして,これからもある程度バスに対します自治省その他の関係機関の理解を得る努力はいたしますが,当面はあくまで先ほど申し上げましたように,部内におきまして経営努力を重ねながら,その中で公費負担制度の問題をいろいろと工夫をしていきたい,そういうふうに思っております。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 88 ◯副議長(小田伍郎君) 山本交通局長。 89 ◯交通局長(山本治郎君) バスの南北路線の拡充の問題あるいは始発終発の延長の問題でございます。  市の東部地域の南北路線は,現在主要な住宅地から阪急,JR線,阪神の各主要駅に連絡をさせていただいております。さらに南北路線の拡充を図るとなりますと,既存路線との関連についてさらに総合的に検討する必要があろうかというふうに考えておるところでございます。  また,バスの始発終発の問題でありますけれども,路線によって異なりますけれども,おおむね始発は6時から6時半,終発は午後の10時から10時50分というふうになっております。今後始発終発の延長につきましては,運行の効率やら現行の勤務体系等困難な面もございますけれども,さらに努力をしていきたいというふうに考えております。  なお,現在までに実施をいたしております始発の繰り上げにつきましては,59年度は4路線,60年度は8路線,61年度は11路線,62年度では4路線ということで27路線について始発の繰り上げの実施をさせていただいております。  また,終発でございますが,60年度で11路線,61年度は14路線,62年度は1路線ということで,これにつきましても26路線繰り下げをやらしていただいておるところでございます。  なお,地下鉄でございますけれども,この始発終発の延長問題は,現在の保線あるいは保守状況の体制から見ますと,夜間での保守点検作業等にそれだけの制約がかかってくるわけでございまして,技術的にもいろいろ難しい問題がございます。また一方,傾向としてはだんだん夜型の生活にはなってきておりますけれども,こういった夜間の延長でどの程度にお客さんの増加が見込まれるのかというようなこともあわせて検討をさせていただきたいというふうに考えております。  以上でございます。  (「議長23番」の声あり) 90 ◯副議長(小田伍郎君) 23番黒崎敬三君。 91 ◯23番(黒崎敬三君) 1点は,公共性の問題で,市長は西神線を主に取り上げられまして,存続をさせるということが公共性を守るということであるというふうなお話がありましたが,私の質問にも申し上げましたように,一方では料金というものが大きなウエートを占めているということを申し上げたいと思うわけであります。  また,今回の値上げ案に対して助役の方から「経営努力では無理がある。」という発言でございましたが,いろいろ調べてまいりますと14億円というのがアバウトな数字でありますが,定期券その他で値引きを考えてまいりますと13億円程度になるだろう。また,この値上げによって──毎回の値上げによって含まれてまいりますバス離れ,こういったものを考えたり,一般会計からの補助金なり国に対しての働きかけ,こういったものをやることによって補えるのじゃないか,これが私どもの考えでありますので,今全然一致してないという現状でありますが,付託されるでありましょう常任委員会の中でこの点を詰めてまいりたいと思います。私の質問は終わります。 92 ◯副議長(小田伍郎君) 次に,44番安井俊彦君。  (44番安井俊彦君登壇)(拍手) 93 ◯44番(安井俊彦君) 私は自民党新政会を代表いたしまして,第48号,49号の今回の交通料金値上げの提案につきまして,数点についてお伺いをいたします。  まず,このたびの値上げに踏み切られた時期についてお伺いをする予定でございましたけれども,前者の議員の質問で出ましたので割愛をいたします。  ただ,この中で現在卸売物価指数が60年を 100といたしまして,61年・90.9,62年・87.5と下がっておりました。今や国民的課題として諸物価の安定から値下げへと向かっている時期,この時期に適当な時期はないというものの,市民感情からいたしますれば恐らくかなりの精神的な影響があろうかと思います。したがいまして,その影響について──精神的な影響について重ねてお伺いをいたしたい,そのように思うわけであります。  次に,現在神戸市の全世帯の平均消費者支出金額が36万 6,014円であります。そのうち交通費が 7,927円約 2.9%でありますが,今回の値上げによりまして64年度には 0.055%上がるわけでありますから,家計に占める割が3%以上になるわけであります。果たしてこれでいいのか。また,これからの値上げ分の約50%ぐらいが企業が組合──あるいはまたいろいろな形で負担をするわけでありますが,このことが諸物価への値上げの導火線になったり,あるいはまた便乗値上げの理由にならないのかどうか,この点に心配をいたしておりますので,その点明確なご回答をお願い申し上げます。  次に,今回の値上げに対しまして,市民感情からすれば神戸市交通局の経営努力がどのようであるのか,特にその努力が民間との比較の中で見るときに,いろいろとお尋ねをいたしたいわけであります。  まず,経営努力の中でこの15年間 2,042人の職員数,62年末では 1,372人と,実に 670人の合理化がなされました。職員1人当たり料金収入は,バス事業において57年1人当たり2万 4,872円から61年に3万 1,560円と,わずかでありますが努力をしていただいております。このことについては大いに評価をいたすものであります。  しかしながら,高速鉄道事業では,全国公営平均から見ましてもかなり見劣りをいたしております。バス部門でもこれを民間の阪神・阪急と比べるとき阪急の3万 3,078円,阪神の3万 3,233円となり格差があるわけであります。この点ではさらに合理化を進めるとともに料金収入のアップのための重ねての努力が望まれるわけであります。  そこで,職員数と料金収入の割合がどの程度まで努力されようとしているのか,お伺いをいたします。  また,交通審議会の答申の中で,鉄道部門では営業キロ当たり職員数が昭和59年の 329人から昭和62年の 249人となり,他都市と比較してもまた阪神・阪急と比較しても阪神の 403人,阪急の 345人と,この点については大いにその努力が評価をされております。  しかし,一方バス部門においては,10万キロ走るために神戸市の 6.27 人が要る。阪神の 5.61 人,阪急の 4.76 人に比べると相当高い値となっております。このあたりが公営バスが民間に比べて勤めが楽であるとの風潮になっているのではないかと思われます。この点についてご意見をお伺いいたします。  次に,答申の中で財政運営のあり方について,現実の利用者負担のあり方として公営負担を,公共であるがゆえに公共が負担をすべきであるとされております。つまり経営費用のうち資本費相当分を公共負担,その他を受益者負担とすべきであるとされております。  その是非はともかくといたしまして,負担の中の人件費を見るときにバス部門において,神戸市市営バスの平均給与が45.6歳で勤続年数19.5年で58万 3,172円であります。阪神では同じ歳の45歳で17.3年勤務で50万12円,阪急は44歳で18年勤務53万 6,351円。鉄道部門では,神戸市が42.9歳18年で44万 5,799円,阪神が40歳で20年勤務で39万 6,500円,阪急が38.6歳で19年の勤務で44万 5,456円と,相当な割高となっているのであります。  ここで申し上げたいのは,給与は生活に直結するものでありますから一概に言い切れないわけでありますけれども,しかしながら,市民は給与の高い低いよりも,また職員数が多いとか少ないということよりも,よく働き,親切な職員で少数精鋭主義と申しますか,よく働いてくださる方に高い給与があっても十分理解するものであろうと思うわけであります。  これらを考えるときに市は,今回の値上げに当たってこの市民感情に対してどうこたえていくのか,お伺いをいたしたいのであります。  次に,交通局は地方公営鉄道事業の経営の健全化の促進に関する法律に基づきまして,昭和48年度から昭和62年度の財政再建計画に従って,経営の健全化に取り組み,昭和60年度から運営費は賄えるまでになった,この経営努力は大いに評価をしておるところであります。しかしながら,これは答申にもあるように,一般会計等からの補助金に支えられているわけでありまして,企業としても自主的,安定的な経営基盤と言いがたいとされております。  そこで,これからは料金値上げという方法だけに頼るのではなく,答申で言っているように附帯事業の拡充が必要であろうとされております。例えば地下鉄事業では,昭和62年度見込みで広告事業において乗車料金の5%にまで努力されたとされておりますが,バス事業においても同じく広告料等の手段や合理化がここまで来た以上,附帯事業の展開を出すべきでありますが,バス事業における附帯事業の構想もお聞かせをいただきたいのであります。また,広告料と附帯事業で乗車料収入の何%ぐらいまでを目標とされているのか,この点についてもあわせてお伺いいたします。  また,今回の値上げで63年度 3.5億,64年度12.8億,65年度14億の増収見込みであると伺っておりますが,それでもなおかつ交通局は65年度末で約7億の経営努力を自分に課して,市民に提案をいたしております。これらを大いに評価いたしますが,その決意のほどを,さらにまた努力のほどをどうなされるのか,お伺いいたします。  次に,旧国鉄が国家のお荷物とさえ言われ,民営化することにより経営体質が好転し,再建計画より早い立ち上がりが見えております。収益向上にどの程度貢献したかは問題ではなく,駅構内でオレンジカードの販売や,なれない手つきでラーメンを売る姿を見る──職員を見るときに心打たれるものがあります。同時にその背景には,JRの職員のサービスが格段によくなってきたことを実感として感じているものであります。  一方では,値上げのたびにサービス向上を唱えながらいまだ実効の上がらない公共交通局と比べて,基本的に公務員と民間企業との差はあるようにとれますけれども,しかしその心構えが問題である。このままでは変貌したJRが目の前にあるだけに,公営交通によほどの努力がない限り市民に理解されないのではないかと思うわけでありますが,今回の値上げに対してどのようにお考えになっているのか,その対策等についてお考えをお聞きいたしたいと思います。  また,激変する社会情勢にありながら,今回ご提案のバス・地下鉄同時値上げよりも,時期を置いて──激変緩和を唱える市長でありますならば,せめて片方だけを値上げするといったような取り扱いができなかったのかどうか,この点についてもあわせてお伺いをいたします。  以上であります。(拍手)  (「議長」の声あり)
    94 ◯副議長(小田伍郎君) 宮崎市長。 95 ◯市長(宮崎辰雄君) 最初の,市民に対する精神的影響をどう思うか──非常に難しい問題で,それぞれの人が考えますと,推察するということは到底不可能なことであります。しかし,そういったような問題に対する市民の空気といいますか,あるいは雰囲気といいますか,そういったようなものはある程度わかるのでありますが,大体においてこういう料金改定──改定というのは値上げのことでありますが,これに対して好感を持つ者は,それは私はいないと思うんです。  しかしながら,先ほども申し上げたのでありますが,これを維持し,しかもなおかつできる限り独算制へ持っていく,独立採算をとっていってもらうということをやらざるを得ない状態なんでございます。ご承知のように地下鉄においては3年ほど前に改定したのでありますし,それからバスについては4年半,改定していないわけでありまして,今の社会情勢から見ますとインフレを来さない程度で改定していくのはやむを得ないものがあると思います。  で,それがこの諸物価への値上げの発端になるかどうかということですが,今まで昭和58年ですかそれにバスの値上げをいたしましたとき,並びに地下鉄が3年前ですから60年ですが,そのときの状況,それを考えますとまず大きな打撃といいますか,そういうものを社会に与えた,そういうところまでは私はいかないんじゃないかと思っております。  先ほど,家計に占める交通のシェアが 2.9%と,今度この改定をしたら3%以上に上昇するというお話がありましたが,この交通費のパーセンテージというのはタクシーとかその他,足を維持するに必要なものが各家庭で大分違っておるのでありますし,公営交通の方では 0.2~ 0.3,それだけの影響でありますので,交通費全体に占める割合から考えて,まず物価の高騰にまで及ばないんじゃないか,そういうことはないんじゃないか,そう考えておる次第であります。  今,好況とか不況とかということが起こっておりますが,最近ある業種については,また一般的に言うならば好況でございます。これは内需拡大等の政策をやっておるわけですが,そういったようなものの影響が出てきたということ,並びにある種の産業においては──鉄鋼・造船なんかはそうですが,それについては一時需要が低くなったというふうなことから内需拡大を図り,そしてそれらの企業もだんだんやっていけるようになってまいったわけでありまして,物価上昇とこの交通費の改定と同じという状態ではないと私は思っております。したがって,何とか今の生計費の中でそれをこなしてもらうように,これはお願いするよりほかに方法がないんですが,そういう値上げによって精神的な影響を受けないというふうな姿に何とかとどめたいと考えておるわけでございます。  それから,同時値上げをやめて,各車の種類によって──地下鉄あるいはバス,それを値上げの時期を違えてやったらどうかというご意見がありましたが,先ほど申し上げましたように 0.2~ 0.3%ぐらいの影響ですから,それを2つ分けてやるというところまでは考えていないのであります。何とかこの改定がベアといいますかベースアップの範囲内で消化できるように,それを私はお願いしたい,こう思うのであります。  それから,同時にこれはこれからの問題でございますが,マイカー等の通勤用使用を何とか制限してもらえんだろうか,そうも考えておるわけでありまして,いろいろな手を考えてできるだけ物価に影響を与えないように努力をしてみたい,かように思っております。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 96 ◯副議長(小田伍郎君) 宮岡助役。 97 ◯助役(宮岡寿雄君) それでは,私からバス事業につきましてお答えを申し上げたいと思います。  まず,附帯事業の問題でございますが,鉄道の場合につきましては駅舎とかあるいはその周辺の資本投下というのが,初期投資が大変大きい反面,そういった駅周辺の利用によります附帯事業というのが可能でございますが,バスにつきましてはほとんど資本投下が少ない反面,労働集約型の産業だという位置づけがございまして,大変附帯事業の運営が制約がある部面ではないか,こういうふうに思っております。したがって,バスの車両内とか,あるいは停留所周辺の若干の広告収入というものは見込まれておりますが,鉄道ほどに大きな附帯事業というものは限界があるような気がいたします。しかし,ご指摘をいただきました広告料収入につきましては,本年──昨年度でございますが2億 2,000万程度計上いたしておりまして,その収入があったわけで,全体の乗車料収入に対しましては 1.5%ということでございます。鉄道につきましては料金収入の6%程度,今上がっておるわけでございますが,そういうことで若干附帯事業というのは制約がございます。しかし,いろいろ工夫をいたしまして,料金収入以外に,また助成以外にそういうものが可能性があるとすれば,できるだけそういうものも工夫をしてみる必要がある,こういうふうに思っております。  それから,今回料金値上げを仮にお認めいただくといたしましても,数年先にはなお7億程度の赤字が出るという予測でございますが,これは1つの予測でございまして,3年,4年の経過でございますので,1年間に 150~ 160億の料金収入といたしましても,3年,4年になりますと 400~ 500億円と,延べにいたしますと乗車料収入になるわけでございまして,そういう全体の中で当然企業努力として,そういったものにつきましては吸収する努力が必要だという考えに立っております。また,大きな社会経済情勢の変動のない限り,当然可能である数字じゃないか,こういうふうに思っておりまして,あくまでこれは吸収する努力をしていくべきだというふうに考えております。  それから,サービスの問題でございますが,JRとの比較という問題がご指摘をいただいたわけでございますが,私どもは昭和40年代に公営交通事業,特にバス事業というのが大変経営危機に直面をいたしまして,絶えず再建計画の中で経営の努力なりあるいはいろんな工夫をしてやっと昨年で再建計画が終わったという時点になっておりますし,また乗客数につきましてもある程度バス離れがやっと食いとめられたということで,その間関係の職員もかなり努力をしてまいっておりまして,ご指摘をいただきましたように国鉄当時のそういういろんな問題というものにならないように絶えず反省しながらやっていきたい,こういうふうに思っております。  公営企業でございますので,公共性と経済性という2つの調和ある事業の目標というものを十分踏まえながら今後も努力をしていきたい,こういうふうに決意をしておるところでございます。  (「議長」の声あり) 98 ◯副議長(小田伍郎君) 山本交通局長。 99 ◯交通局長(山本治郎君) 経営の効率化についてのお尋ねにお答えを申し上げます。  まず,バス事業につきましては,先ほどご質疑の中でもお触れいただきましたように61年度のデータで比較いたしますと,公営5社,民営6社の兵庫ブロックでありますけれども,民営バスの阪急,阪神に次ぐ収入を上げておるということでございます。  また,神戸市自身のバックデータを見ますと,57年度から61年度にかけましては職員1人当たり22.6%の収入増ということになっております。今後これに安住することなく一層努力をしてまいりたいと考えております。  一方,地下鉄でございますが,ご指摘のとおりこれは全国公営地下鉄平均と比べましても相当な見劣りのする数字でございますが,基本的にはいろいろ本日のご答弁の中でも申し上げてますとおり,本市の地下鉄がニュータウン鉄道である,このニュータウンが十分に成熟していないというのが基本的な原因でございますけれども,さらに経営の効率化とかあるいはいろんな工夫をいたしまして,乗客増の対策を推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから,営業キロ当たりの職員数でございますけれども,バスでは民営の郊外型路線と公営の市街地型路線とでは,交通環境等々相当大きな隔たりがございますので,平均時速ということになりますと必然的に市街地型が悪くなりまして,当然の結果として営業キロ当たりの職員数という係数は悪くなるということはございます。単純な営業キロ当たりだけの比較では一概には言えないというところもございますけれども,先ほど市長もお話しになったとおり,走行関係の改善というのが都市交通にとって極めて大事なことでありますし,そういったことで今後とも関係機関に働きかけまして,ご指摘の係数改善が実際にあらわれますように努力をいたしてまいりたいというふうに考えております。  それから,経常費の中の人件費の問題に対するお尋ねでございますけれども,ご指摘のとおり料金改定に当たりましては,まず市民のご理解とご協力を得なければならないということは,基本の大変肝要なところでございます。このため職員の1人1人が愛される市バス・地下鉄を目指しまして,安全快適な市民の足として全力を傾注する決意をしておるところでございます。今回のご審議をお願いするに当たりましても,改めて職員に対しましてこの趣旨を厳しく通達をしたところでございます。今後一層私どもは接客マナー,接客サービスの向上に努力してまいりたいと考えておりますので,よろしくご理解のほどお願いしたいと思います。  以上でございます。  (「議長44番」の声あり) 100 ◯副議長(小田伍郎君) 44番安井俊彦君。 101 ◯44番(安井俊彦君) 再質問は1点にいたしたいと思います。  大体におきまして覚悟また理解をいたしたわけでありますけれども,市長の答弁の中でちょっと気になりましたのが,1つには全部合わせて3%を超えるということだけれども,公共の料金を負担するのが 0.002%だ,したがって大したことないんだというお考え──確かにそのとおりであります。数字上から言えばそうなんですけれども,しかしながら上げるという段階における精神的な問題,それと同時に64年では 0.055ですから,合わせましたらこれは3%以上になってくるわけであります。その点で公共のものが占めるのがわずかやけれども,ということが積み重なっていきますと,1世帯における交通に──いわゆる足としての料金負担ということになりますとパーセンテージが上がってまいります。したがって,その点についてのご配慮をお願い申し上げたいと思います。  それと質問の方でありますけれども,市長の答弁の中で「今後通勤手法を考えてもらいたい」という発言がありました。この意味はつまり私の質問の中に──会派の質問の中に入れようと思ったんですけれども,今回入れなかったんですけれども,いわゆる都市交通がうまくいくために──公共交通がいくために,ある程度はマイカーでありますとかそういうものの制限ということを考えておる都市があり,また世界的にも例えばシンガポールなんかはそういう形で総量規制をやっておるわけであります。現実に今手元に持っておりませんけれども,たしかオーエン現象と申したんではなかろうかと思いますけれども,要するにマイカーがふえることにより市内の駐車場を確保せねばならないとか,あるいはまた道路を拡幅するにも地価が高くてそれができないといったようなために,むしろ公営交通が締め出されていく,逆にそうなっていったらまた大量の交通の手法が要るということで地下鉄にまたお客さんが戻ってくるといったような現象,こういう現象が見られる都市もあるわけであります。  そういう意味で,今神戸はちょうどそういう規制とかあるいはまた総合交通体系とかを考える時期に来たんではなかろうかなと思います。そういう意味で今回の質問に入れなかったんですけれども,市長の方で「通勤手法を考えてもらいたい。」という発言がありましたが,そういう意味を含めておっしゃったのかどうか,その辺について再質問をいたしたいと思います。  (「議長」の声あり) 102 ◯副議長(小田伍郎君) 宮崎市長。 103 ◯市長(宮崎辰雄君) 大体において今お話がありましたものを考えながら通勤手法ということを申したわけであります。と申しますのは,最近総量規制をまたやるべきだという意見が出ております。この総量規制というのは方々でやっておるものでありまして,例えば信州の上高地なんかへ行きますと,マイカーは入れません。やっぱり営業関係があるのでタクシーまで入れますけれども,そういうふうにしておりますし,神戸でも六甲山には一時マイカーの禁止をしたことがございました。ところが,いつの間にか,今もとのようになっております。これはそれほどマイカーの規制ということは難しいのでありまして,これを今どうしたらいいのか,正直なところ我々にもわかっていないのであります。  しかし,いずれにしても交通の停滞というのが起こってまいりましょうし,それから大気汚染というものが起こってまいりますから,いつかもう少しスムーズに交通ができるような,そして日本の国民が交通機関を通じてレクリエーションをするとか,あるいは産業を伸ばしていくとかというふうな上で必要なものができないということになります。こうなりますと,体系的に抑えるというようなことを考えなければならんのじゃないか,私はそう思っておりましたので,それはきょうのご質問にはなかったものですから,その部分を外して申し上げた次第でございます。しかし,根にはその面もございます。  なかなかこれは難しいもので,シアトルではハイウエーのところにバスストップがありまして──バスあるいは一般自動車の駐車場がありまして,そこでバスに乗りかえてシアトル市内へ入る,そしてシアトル市内では一定の時間のときにはただだというような,バスも無料であるというような政策をやっておるわけでありますが,それは現在ではほとんど使っておりません。  そういうことで,にっちもさっちもいかんようになった場合に初めてそういう手法を使うということにならざるを得ないんじゃないか,私はそういうふうな危惧を持っておるわけでありまして,それを規制して公共バスが自由に走れるということになりますれば,もう少し経理の面も改善されるなということを考えて──ひそかに考えておるのであります。  それから,物価への影響の問題は,3%あるいはポイント3%とか,いろいろ係数は分かれておりますけれども,合計して──トータルでその家庭に影響を与えるのがどれぐらいか,そう考えまして,それでは家庭のシェアの3%というものを── 2.9%ですか,それが3%まで上がるのではないか。しかし,その上がり方がそれほど物価に変動を与えるほど大きなものではないんじゃないか,そういうことを考えたもんですから,そういうご答弁を申し上げたわけであります。この問題についてはさらに研究をいたしまして,もう少し明確なご返事をいつのときか──いつの機会をとらえて──例えば委員会等でですがご返事申し上げたい,こう思っておるわけであります。  以上であります。  (「議長44番」の声あり) 104 ◯副議長(小田伍郎君) 44番安井俊彦君。 105 ◯44番(安井俊彦君) よくわかりました。  そこで,通勤手法を考えてもらいたいという中で,総量規制という問題が出てきたわけでありますけれども,神戸はまだオーエン現象は起こしていないとは思われますけれども,他都市で──他都市といいますか,世界的にシンガポールなんかは完全に総量規制をやって成功しておる都市があるわけであります。そういう意味で神戸の地形を考えた場合にやはり総量規制を行うべき,また行える地形ではなかろうかと思います。  ただ,その中で法的な整備──果たして神戸市だけでそれをやれるのかどうかといったような問題もあろうかと思います。その点につきましても,また今回の料金値上げ等々の問題につきましても,付託されるでありましょう委員会におきまして会派の意見を述べてまいりたい,そのように思います。  ありがとうございました。終わります。 106 ◯副議長(小田伍郎君) 次に,37番武貞健治君。  (37番武貞健治君登壇)(拍手) 107 ◯37番(武貞健治君) 私は民社党議員団を代表いたしまして,今回提案されております第48号の議案並びに第49号の議案の問題について,4点にわたりまして質問いたしたいと存じます。  まず第1点は,今回の料金改定の要因であります。  今なぜ値上げか,このことがやはり市民の率直な声ではないかと思います。先ほど3方に対する市長の答弁等もありますが,これらについては私たちはこの場で理解をしましたという内容ではないということをまず申し上げてみたいと思います。  それはなぜかと申し上げますと,やはり物価の問題ではほとんど全国的にもやはり卸売物価を含めて横ばいである,これが1つであります。それから,円高差益が当初の高級品中心から食料品を初めとする輸入品全般にわたって還元されつつある,このことであります。特に大事なことは,本市の行政サイドにおける公営企業並びに今回提案されておりますバス・地下鉄事業は円高差益によって還元されておるということが──一番大きな例が電力であり重油等々ではないかと思います。  このことの経営数値は,経営面にプラスになっているということも公営企業全般についても言われておりますから,当然交通関係にもこのことは出ておるということを,私たちは大変重視をいたしております。  このような中で市民がやはり今申し上げましたように,なぜ料金改定をしなければならないのかというのが大きな疑問ではないかと思います。また,改定に当たってのこの辺についての──市長は先ほどからもご答弁をされておりますから,ここで一挙に「行き方を変えよ,我々は理解できん。」と言ってもなりませんので,今後これらの問題については留保をしてまいりたいと思います。  またあわせて,一方神戸を中心とする諸産業の円高による悪影響もようやく立ち直りの気配を見せております。これは内部努力の経営努力,いろんな点もあるわけでございます。  また一方,一番大事なことは,それぞれの家庭の一家を支えている中高年層の皆さんの就職状況は大変不安定であります。こういう中でこの料金値上げがどのような影響を及ぼしていくか,十分やはり胆に銘じながらやっていかなければならないんではないか,このように思うわけでございます。  それから,累積赤字の解消のためにその市民に負担を強いていくという,こういう問題についてもまず企業自体がもっと努力をすべき内容があるんではないだろうか,この辺の問題について先ほど来からの答弁もありますが,私たち会派としてはこれらの問題についてはより一層市長の明確な今後の対応も含めてご答弁を願いたいと思います。  2つ目は,59年の附帯決議に基づく執行状況についてお尋ねいたします。  先ほどの質問の中では,1~2の問題についてご答弁をされておりますが,再度5つの問題について付言をしてまいりたいと思います。  59年2月の料金改定の際に,議会は5つの附帯決議を行っております。その主な内容は「市バス事業の健全経営を図り,財政再建計画を達成するため,全職員総力を挙げて,徹底した内部経営の改善と,一層の市民サービスの向上を図れ。」これが大前提であります。  その中に1つとして,バス車両の効率的運用により,在籍車両数の減少に努められたい。  2つ目は,特殊勤務手当の整理統合及びその他諸手当の節減に努めるとともに,ハンドル時分の延長を図られたい。  3つ目は,始発時刻の繰り上げ,終発時刻の繰り下げを早急に実施されたい。  これらの内容についても今まで報告されておりますが,さらにまだできる点があるんではないかと思います。  それから4つ目は,回数券の車内販売を早急に検討の上,実施できるよう努力されたい。  最後に,担当車制から無担当車制への移行に努めるとともに,冷房車両の有効運用を図られたい。  この点についても,これについてはまだ十分ではないということも言われておりますが,この附帯決議の実施状況について,当局は今どのようにお考えなのか,あわせて聞いておきたいと思います。なお,市民に負担を強いなければならない前にまずみずからやるべきことが──この辺に大きな要因があるんではないかということを重ねて申し上げたいと思います。市長のご答弁をお願いいたします。  第3点は,交通事業の将来施策についてであります。  端的に申し上げますと,市民の理解を得られる経営努力で,市民と事業者がともに痛みの分かち合う関係ができているかということになりますと,まだこのことについてはできていないということが明確に言えるんではないかと思います。提案されております内容を熟読いたしましても,当局が市民に負担を要請するのであれば我々も努力するという姿勢が見当たらない。これでは市民が納得できないのではないかと思います。したがいまして,当局の努力目標を示されたい,このように思います。  それから,地下鉄事業の莫大な資本費負担の軽減の問題について,これは先ほど来から言われておりますから多くは申し上げませんが,神戸市の交通の基幹としての役割を十分果たしながら,やはり公共性にかんがみて,今市長の言われた方向で努力をされていることも事実でありますから,やはり計画をした人口の鈍化が大きな要因だと思います。こういう点ではこの北神急行の開通によってどのような効果が今後期待できるか。また,国に対する助成等の問題についても,先ほど申されておりますから多くを申し上げませんが,より一層国の補助制度などに対する改善の働きかけを要望しておきたいと思います。  附帯決議の問題についても,いろいろ今お考えでありますが,なお一層今後とも努力をされますように,これも要望を申し上げておきたいと思います。  次に,バス事業の営業費用の増大についてお尋ねをいたします。  これらについてもさきの3方からも申されておりますから多くは申し上げませんが,財政計画の収支見通しの中で営業収益が横ばいで,その要因は外部の交通事情の悪化で市民のバス離れが多いと言われております。一方営業費用については,今後5年間極端に増加の傾向が試算をされておりますが,当局の提案はこの状況について無策のままで,料金の値上げを提案をしているということが言えるのではないかと思います。このことは経営努力を真剣に行う姿勢が見受けられないと指摘せざるを得ません。さきに述べましたように,市民とともに痛みを分かち合う精神が見受けられないんではないかというふうに思うわけであります。市長はこの辺についてどのようにお考えなのかお伺いをいたします。  また,財政再建15年間の努力の中で,ようやく単年度黒字と報告されて数カ月もたたないのに,今回の提案資料では63年度より赤字に転落し,年々累積が重なると試算されております。先ほどの宮岡助役のご答弁の中にも「今後,3年先になったらどうなるかわからん。」こういうような発言まで出ております件につきましては,我々としては理解に苦しみます。これについては再度お尋ねをいたします。  次に,観光バス事業の問題であります。何回となく見直しや新しい掘り起こしをされております。しかし,依然として大きな赤字を抱えておる現状であります。そのために思い切ってこれらの観光バス事業については廃止を行い,民間に任してはどうか,このようにご提言を一度したい,このように思います。  最後に乗客増対策について,特にバス離れの現象を改善するために,このような立場で申し上げたいと思います。バス事業の中で,バス優先レーン・専用レーンが確保されても不法駐停車のために用をなさない。この取り締まりや協力要請をもっと強化すべきではなかろうかと思います。  ご存じのようにこの市役所前のバス停から5~6メートルの前後にタクシーがいつも並んでおる,これでスムーズにバスが流れるというのは,不思議ではないかと思います。そういう点では,それぞれの交差点混雑のしているところについてはガードマンを置いてでもやる姿勢が少し見当たりますが,みずからもこういう努力がもっとされるべきではなかろうか,そして市民にもっとPRをしながら確保するということが大事ではないかというふうに思うわけであります。この辺についていかがでしょうか。  次に,職員のマナーの問題について,市民と直接接する職員のマナーこそが最も大事なことであると思います。しかし,今市の職員の皆さんそれぞれ交通事情の厳しい状況の中で,お客さんにまで声をかける余裕がないと言われるかもしれませんが,民営バス──いろんな点を見ましてもお客さんに対するサービスの声は,資本の要らない問題ではないかと思います。この辺の心構えがバス離れを起こしている1つの要因ではないかというように思うわけであります。  したがいまして,提案も含めてでございますが,資本の要らない,この職員の「ありがとう,お待ち遠さま」この一声が言えないのでしょうか。このようなことをもっと交通局幹部としても周知徹底をするべきだと思います。前局長が職員の家庭にかつて「 140円のバスの経費大半が皆さんの手当になっております。奥さん方もぜひ協力を……。」こういう運動をされたということも報告なり,職員の中ではいろんな問題になったそうでありますが,このような努力が一時的ではなしにもっと積極的にやるべきだと思います。この1つの例が──最近の例ではNTTを初めJRの民営化によって,職員サービスの精神は国民を挙げての称賛であります。職員のマナーの問題について,神戸市になぜできないのでしょうか。できると私は信じております。  以上の点についてお伺いし,質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)  (「議長」の声あり) 108 ◯副議長(小田伍郎君) 宮崎市長。 109 ◯市長(宮崎辰雄君) 料金改定の要因として,市民の負担を強いる前にすべきことがあるんじゃないかというふうなお話がありましたが,私もそのとおりだと思います。もちろん交通管理者としてもそれを考えて今日までやってきておると思いますし,それでそういう印象を市民に与えていないというのならば,これは力の足らざるところであると思います。今後さらに努力をして,その経費を圧縮して,少しでも企業の運営が楽にいくように,そして一般会計にも余り負担をかけないように,そういうことでやってもらいたいと念願をしておるのであります。仰せのとおり,企業努力はもっともっとやらなければならんと思います。しかし,どの程度いったらいいのかということになると,程度は別にございません。可能な限りやっていくということでご理解を願いたいと思います。  それから,事業者の経営努力が必要であって,市民とともに痛みを分かち合うような,そういう気持ちでやるべきである──このお話ももっともでございます。ただ,経営努力のみですべてやれる状態では実はないのでありまして,一般会計から相当な援助をしております。これにさらに国の方も若干の補助があるわけですが,そういうものと,それから今言われました経営努力,こういう両方が相まって初めて必要な改善ができるのである,こう思っております。したがって,これからも合理化,さらには市並びに国の援助を得るということ,それと同時に今お願いしております料金の方も改定をしていただきたい,この3つを目標にして努力をしていくという以外にないんじゃないかと思っております。どうかそのようにひとつご理解をいただきたいと思います。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 110 ◯副議長(小田伍郎君) 宮岡助役。 111 ◯助役(宮岡寿雄君) それでは,私からまず地下鉄の沿線の乗客増対策でございますが,この点につきましては先ほど来申し上げておりますように,西神方面の開発等が若干当初地下鉄が期待しておりましたよりも幾分おくれがちだということは事実でございますが,そういった人口定着なり企業あるいは学校の誘致というものができるだけ今後スムーズに進んでまいりまして,まず乗客の増加を図ることが必要だというふうに思っております。  北神急行が先日開通をいたしまして,これによりまして1日1万人余りの増加があったわけですが,私ども2万人ぐらいの増加を期待いたしておりましたが,まだ定期客等が十分──神戸電鉄からのシフトが十分でないというような予測もございまして,今後そういったものが定着するにつれまして乗客増が期待をされるんではないか,こんなふうに思っております。  ただ,何と言いましても地下鉄につきましては資本費が大変な額でございまして,金利が 120億また償却費が80数億と,2つ合わせまして 200億を超しておるわけでございまして,これだけで営業収益をかなり上回った数字になっておるわけでございます。したがって,昨年1年間で 100億の赤字ということで,そういう努力というものも重ねてまいりましても,なかなか企業の構造的な仕組みがございまして限界があるというふうに言わざるを得んのじゃないか,こういうふうに思っております。決してそういう企業努力というものを軽視するわけではございませんが,資本費というのが大変多かった,かなり重なっておるという実情をご理解いただきたいというふうに思っております。  それから,バスにつきましてのこれからの見通しでございますが,乗客につきましては,やっとバス離れが落ち着きかけたということで喜んでおりますが,費用につきましては大変人件費が重なってまいりまして,人員の削減あるいは運行の効率化を図っておりますが,これからもここ数年来のそういう費用的なものも見積もりますと,先ほども申し上げましたように数年もいたしますと──これまで赤字がかなり減ってまいっておりましたが,遠からず不良債務を生ずるおそれがあるんではないか,こういうことで今回の料金の改定をご提案させていただいたような次第でございます。  また,観光バス部門につきましての見直しの問題でございますが,この点につきましては民間への──廃止をして,委託とかそういうことよりもさらに都市の観光化時代というものを迎えまして,内容そのものを充実していくべきではないか,こんなふうに思っております。したがって,今まで1日に1台でやっておりました定期観光につきましても,3台ぐらいにふやしましてコースもより広めていきたい,また貸切バスにつきましても若干セールス活動が幾分不足しておったんではないかということを反省をいたしておりまして,そういうセールス活動の強化とかあるいはエージェントの仕組みを変えるとか,そういう努力をいたしまして,観光部門の強化をむしろ図っていく必要があるんではないか,こんなふうに思っております。  それから,バス離れを防ぐためのいろんな問題でございます。バス優先レーンとかあるいは専用レーンの設置の問題でございますが,この点につきましては警察とかあるいは道路管理者のご理解も得まして,約 100キロ近いレーンを設定いたしております。もちろん道路上の不法駐車の問題,そういった問題につきましては警察当局もご理解なりあるいはお力添えを得る必要がございまして,関係の方面にお願いをいたしておりますし,また必要な部門につきましては自主的な整理も図っておるわけでございまして,私どもできるだけ定時走行あるいはまたスピードの確保というものを努力しながら,乗客に身近な交通機関として親しんでもらうような,そういう努力の必要があるというふうに思っております。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 112 ◯副議長(小田伍郎君) 山本交通局長。 113 ◯交通局長(山本治郎君) 附帯決議の実施状況についてお答えを申し上げます。  まず,車両数の適正化というご指摘がございました。60年,61年度の2カ年で31両の減車を実施いたしております。つまり在籍車両は当時の 680両が現在 649両まで減少いたしております。  それから,回数券の車内販売を60年の9月1日から,乗務員によりまして 1,000円回数券の車内販売を実施いたしております。62年度の1日平均発売冊数は,均一区間の回数券発売冊数の大体10%を占めるというふうなところまで至っております。  それから,始発終発時刻の延長でございますが,先ほどもお答えを申し上げましたとおり,経費の増加を招かない形で漸次実施をしてまいっておりまして,始発では59年度以来28路線,終発は27路線について実施をいたしております。  それから,ハンドル時分の延長,特殊勤務手当の適正化でございますが,実ハンドル時分は他都市と比べましても遜色のないところの水準を保っておると思いますが,ダイヤの見直しとあわせまして基準乗務時分の延長について今後労働組合と協議をしてまいりたいと考えております。
     特勤手当につきましては,さまざまな勤務の特殊要因を考慮して支給してきた経緯がございますが,さらにいま一度検討してまいりたいと考えております。  冷房車の有効利用でございますが,夏場に一部車両をフリー制にいたしまして,冷房車を全部フル稼働させまして,昼間時の冷房率を 100%に工夫をいたしました。なお,63年度末には全市バスが冷房車になる予定でございます。  それから,無担当車制の導入でございますが,長年にわたりまして担当車制を採用してきました慣行が定着をしておりまして,将来の重要な課題として無担当車制の導入について取り組んでまいりたいと考えております。  その他,実施をいたしました経営改善措置といたしましては,車両整備業務の外注化,営業所料金係の廃止──これは10人の定数減でございます。紙幣両替器の全車の設置,都市新バスシステムの導入によりまして乗客7%ばかりの増となったというようなことでございます。  それから,もう1点,乗客増対策での職員のマナー等でございますが,ご指摘のとおり乗客サービスの向上の中でも職員のマナーの向上というものは,特に公共交通事業,市民の足としての交通事業として最重要課題と今も考えております。機会あるごとに今も職員の指導に努めておるところでございまして,ありがとうの一声運動というような,各営業所でもこういったステッカーを張っております。各営業所長を通してそれぞれの機会に一層の徹底を図っておるところでございます。これにつきましては,さらにいろいろ工夫いたしまして,努力をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。  (「議長37番」の声あり) 114 ◯副議長(小田伍郎君) 37番武貞健治君。 115 ◯37番(武貞健治君) 今ご答弁をいただきましたですが,料金改定について市長の方は「3つの立場で協力をしてくれ。」と,こういうことも今言われております。これらの内容についてはまだまだ開陳をしなければならない内容がございますので,きょうは一度保留にさせていただきたい,このように思います。  それから,内部経営努力の問題については,過去に病院経営の問題について議会からもかなり厳しい注文をつけたケースがございます。そのおかげで病院内部におきましても検討委員会等を用いながら,逐次整理をし,区分分けもされた1つの経過がございます。内部ではそれがかなりの論議になったということも聞いておりますが,交通局におかれてもこの辺の問題についてやはり一度実行委員会等,検討委員会等も開きながら,これらも含めて明確に出しながら,将来の方向づけをすべき時期ではないかな,このように思うわけでございます。  いずれにいたしましても,きょうのこの段階では,今後付託されましょう委員会の中で十分開陳をするということを申し上げまして,私の発言を終わりたいと思います。ありがとうございました。 116 ◯副議長(小田伍郎君) この際,10分間休憩をいたします。   (午後2時41分休憩)   (午後3時2分再開)  (野村議長議長席に着く) 117 ◯議長(野村 基君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  直ちに議事に入ります。  休憩前に引き続き,第48号議案及び第49号議案に対する質疑を続行いたします。  35番藤本浩史君。  (35番藤本浩史君登壇)(拍手) 118 ◯35番(藤本浩史君) 私は,自民党議員団を代表いたしまして,上程されました48号,49号議案について,市長並びに関係当局に質問いたします。  市バス事業につきましては,昭和48年から62年まで15年にわたって財政再建計画が推し進められてきたのであります。その間,経営体質の改善に向けて乗客サービスの向上,人員配置の適正化,事務事業の見直しなど,経営の効率化を強力に推し進める一方,一般会計からこの間 300億円余の多額の繰り出しによる財政援助を受けながら再建計画は終了いたしました。  計画終了以降におきましても,公共輸送機関に占める市バスのシェアは依然として20%台で推移しております。経営収支についてはやや好転しているとはいうものの,経営基盤としてはまだ不安定な状況と言わざるを得ません。交通事業を取り巻く環境は厳しいものがありますが,大都市の公営交通は経営の厳しさにおいては他都市でも共通の問題を抱えており,経営努力の一層の推進を怠ってはならないと思うのであります。民間の交通企業と比較いたしましても,まだまだ改善しなければならない点が多々あるように思います。  このような観点に立ち,数点お伺いをいたします。  まず,バス事業についてお伺いいたします。  現在職員数 1,400人のうち約 1,000人がバス乗務員で占められておりますが,この乗務員の実労時間については,他都市公営交通や民営交通と比較して適正であるのかどうか,お伺いをいたします。  また,再建期間中の合理化に伴って新陳代謝が図られなかったため,職員の平均年齢は他の部局と比べて高齢化が進み,経費の増高を招いているのでありますが,このような高齢化の抑制を図るため,他の市長部局への職員の配置転換など新陳代謝を図る方策について市長はどうお考えになっておられるのか,お伺いをいたします。  また,事業所の配置の見直しあるいは市街地の財産処分等の売却益を還元できる方策等についても,さきの議員の質問で出ておりますので,こういった用地の高度利用を図りながら運用益を上げることに努力をしていただきますよう,ご要望申し上げておきます。  また,バス路線については,公営である以上はたとえ赤字路線であっても維持すべきものもあると考えます。したがって,そこから出る赤字は,行政路線赤字補てん金として一般会計から補助金を拠出しても埋めるべきであると思います。ただ,市営交通の利用者が水道のように全市民対象でないため,利用者と非利用者の負担の公平性も考慮せざるを得ないであろうと思うのでありますが,この点についてのご所見をお伺いいたします。  一方,地下鉄事業につきましては,地下鉄沿線における乗客増対策を踏まえ考えていかなければならないわけでありますが,赤字軽減策の1つとして,過去の高金利起債の残債 1,864億円のうち,金利8%が84億円・全体の 4.5%,7%が 1,212億円・65.1%,6%が 568億円・30%とありますが,最近の低金利時代になると,低金利の借換債に切りかえることができれば効果は大きいと思うのであります。この点についてお伺いいたします。  また,バスの場合は資本費相当額は公共負担で賄い,残りの運営費を経営の効率化と利用者負担で補うことになっておりますが,地下鉄事業ではそうではない点であります。なぜ同じ公営でこのような異なる図式となるのか,お伺いをいたします。  料金改定に当たっては,合理化してもなお足りない部分を利用者負担として求めるべきであると考えますが,市長のご所見をお伺いいたします。  以上です。(拍手)  (「議長」の声あり) 119 ◯議長(野村 基君) 宮崎市長。 120 ◯市長(宮崎辰雄君) 藤本議員のご質問にお答えいたします。  合理化が必要であって,それをすることが少なかったから,年齢構成でも非常に年をとった者が従業しておりますので能率が上がらんというふうなお話がありましたが,そういう点もあろうと思います。しかしながら,約 2,000おりました者が今 1,200ぐらいになっておるんじゃないかと思うんですが,その人員の合理化というのは,一般会計いわゆる市長部局の方に引き取って,そして使っておるわけでありますから,相当程度そういう方法でもって合理化がされておると思っております。  なお,交通局にいた者が,ある者については効率の高い者もありましょうけれども,運転業務等に携わっておりました者は,市長部局に採りましても,必ずしも今まで経験してない仕事ですから能率が上がりませんけれども,これはできる限り能率を上げて,同時にやむを得ざるところは一般会計の負担ということでやっておるわけでありまして,一般会計からの繰り入れだけでなく,この人の面について非常に大きな負担をしておるということはひとつご了承願いたいと思います。  なお,今後におきましても,もちろんJRの例もありましょうし,そこらも研究しながらできる限り合理化するように努力をしたい,かように思っております。  それから,地下鉄について,料金改定は合理化してもなお不足する部分を利用者負担にすべきだということですが,要するに料金の面と,それから合理化によって経費の節減を図るということ,さらに第3では一般会計,国等の援助も得るようにするという,そういう行き方でなければこれだけ大きな赤字は消せないんじゃないか,そう思います。したがって,これ全部を合理化しても不足する部分を利用者負担とすべきだということは,我々の方は楽でいいんですけれども,これをそのまま適用いたしますと,利用者負担ということは料金でございますから非常に楽になるんですけれども,そういかないんだろうと思って,我々は一般会計から随分出しておるわけであります。どうかその点──どうすべきか,よくひとつ検討いたしまして,これからの施策に生かしていくかどうか研究いたします。  以上です。  (「議長」の声あり) 121 ◯議長(野村 基君) 宮岡助役。 122 ◯助役(宮岡寿雄君) それでは,私から数点お答え申し上げます。  まず第1点のバス事業でございますが,バス事業の乗務員の実働時間の他都市なりあるいは民営企業との比較の問題でございますが,勤務形態とか賃金制度の問題もございまして,単純な比較ということもどうかと存じますけれども,一応バス乗務員の実働時間というものを比較いたしますと,大都市での比較でございますが,これにつきましては実ハンドル時分とかあるいは基準になっております乗務の時間でございますが,こういう点につきましては,神戸市は上位の方になっている,こういうことでございます。実ハンドルの問題等につきまして,さきの料金改定のときに附帯決議もございまして,先ほど局長からもいろいろ実情を申し上げましたが,できるだけこういう点につきましても今後シビアにさらに努力をしていきたい,こういうふうに思っております。また,県内の民営4社との比較におきましても,決して遜色がないというふうに思っております。  それから,次の職員の年齢あるいは勤務年限の問題でございますが,確かにこれまでに一部につきましては他の部局との転換とか,あるいは技術部面につきましては,特に管理職を中心といたしまして交流等も行ってはきておりますが,一番中心になります乗務員の問題につきましては,いろいろ人事上の制約もございまして,交流が簡単にいかないという問題もございます。したがって,全市の職員とバスの関係職員を比較いたしますと,年齢におきまして大体7歳ぐらい高くなっておりますし,勤務年限におきましては5年ぐらい長年月を経ております。  したがって,年齢なり年限が古いということは,それだけ日本の賃金体系にいたしますと比較的高くなっているということで,ご指摘のように他の部局と比較いたしますとある程度高年齢化はいたしておりますが,先ほど申し上げましたように人事のいろんな制約もございまして,乗務員等は単純に新陳代謝が──他の部局と交流ができないというそういう悩みがございます。他の交流できる範囲の方々につきましては,できるだけ交流を図りながら新陳代謝を図っていきたい,こういうふうに思っております。  それから,地下鉄事業につきましての起債の借りかえの問題でございますが,確かに今まで借りてまいっております 1,900億近い中では,先ほどの7%から8%の起債というのが3分の2ということで,最近のような金利の低いものへの借りかえというのは大変切実な問題でございます。1%違いましても,1,900億近くございますと19億円の金利差がございまして,これにつきましては私ども関係市と協議しながら,要請の中の1つに低利のものへの借りかえという項目を掲げておりますが,残念ながら国の方ではいろんな制度の制約ということで借りかえをまだ認めてない実情でございます。この点につきましては,私どもできるだけ早く低利のものに借りかえを認めてもらうような努力をしていく必要がある,こういうふうに思っております。  以上でございます。  (「議長」の声あり) 123 ◯議長(野村 基君) 山本交通局長。 124 ◯交通局長(山本治郎君) 私の方から1点お答えを申し上げます。  バスの場合に資本費が公共負担,運営費は経営の効率化と利用者負担,それに対する地下鉄の考え方が異なるのはなぜかというご質問だと思いますが,ご承知のとおり市バス事業は典型的な労働集約型の事業でございますし,反対に地下鉄は典型的な資本集約型の事業でございます。大変大きな額の建設費を伴いまして,当然減価償却費あるいは支払い利子の負担が大きいという点がございます。ちなみに62年度見込みでは,減価償却費だけで83億,支払い利息が 122億,合計いたしまして 205億円という大きな負担になっておりまして,これは乗客1人当たりに換算いたしますと,実に 350円というような額になっております。  一方,こういった巨額の資本費に見合う公共負担といたしましては,国,一般会計合わせまして62年度で86億円の補助金を繰り入れをしていただいておりますけれども,先ほど申し上げましたとおり,合計 205億円という資本費がございますので,結局 119億円の不足というような状況でございます。  そういうことで,従来から補助制度の拡大についてはかねて国に要望してきておりまして,当初50%であった補助率が現在70%まで改善がされてきております。ただ,昨今の財政状況の悪化に伴いまして,後年度に一部繰り延べ措置がとられるというような現状で,さらに厳しい状況になっておりますけれども,他都市とも連係をいたしまして,この資本費負担軽減のための公共助成のために強く働きかけをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。  (「議長35番」の声あり) 125 ◯議長(野村 基君) 35番藤本浩史君。 126 ◯35番(藤本浩史君) 今市長のご答弁の中で──答弁があったわけでございますけれども,資本費相当額は公共負担で賄うべきだ,運営費は経営の効率化と利用者負担で補うというのが本来であろうというふうに,私自身も申し上げたつもりでございます。  なお,助役の方からお答えをいただきました低利借換債方式でございますが,指定都市とも十分協議をいただきまして,国に対して強く働きかけていただくことが,この多額の金利を抑える要因になる,こう思うわけでございます。ご努力をいただきますようにお願いをしておきたいと思うわけでございます。  それから,乗客増対策とそれから企業経営努力,この2点によって私は大きな今後の展開が変わってくる,こういうふうなことが基本であろうと思うわけでございますけれども,その決意について所信のほどをお聞かせいただきたい,こういうふうに考えております。  (「議長」の声あり) 127 ◯議長(野村 基君) 宮崎市長。 128 ◯市長(宮崎辰雄君) 今藤本議員のお話のありましたとおりだと,私も思います。したがって,何とか局長以下局員の人には努力をしてもらって実績を上げるように,実効を上げるようにお願いするつもりでありますし,私も絶えずそのことに注意しながら市政を進めていきたい,かように存じます。  (「議長35番」の声あり) 129 ◯議長(野村 基君) 35番藤本浩史君。 130 ◯35番(藤本浩史君) 心強いことを聞きまして,あとの問題につきましては,後ほど付託されるでありましょう常任委員会の中で尋ねてまいりたい,こういうふうに考えております。  終わります。(拍手) 131 ◯議長(野村 基君) 次に,64番堀之内照子君。  (64番堀之内照子君登壇)(拍手) 132 ◯64番(堀之内照子君) 私は,共産党議員団を代表して,第48号議案神戸市乗合自動車乗車料条例の一部を改正する条例の件,並びに第49号議案神戸市高速鉄道乗車料条例の一部を改正する条例の件について,質問したいと思います。  本日,市バスにつきましては2段階で現行 160円から 180円に,地下鉄につきましては初乗り料金を 140円から 160円に,それぞれ20円ずつ値上げする条例改正案が提案されましたが,市バスの現行料金 160円にしても,地下鉄料金にしても,現在でも十分高い料金であります。物価が比較的安定しているとはいえ,賃金を初めとする所得が伸び悩み,教育費や住宅費が急騰を続けており,主婦の多くがせかされるようにパート労働を求めるような状況になってきております。このような中での料金の値上げが家計の負担を一層加重するようになるのではないかと憂慮するものです。  まず,地下鉄についてお伺いいたします。  特に今回は地下鉄開業以来,初めての市バス・地下鉄の同時値上げであります。地下鉄については,値上げを中止するか延期するかの措置を講じられないか,お伺いいたします。  既に60年度以降,地下鉄は乗車料収入で人件費並びに経費,いわゆるランニングコストを賄うことができております。現在地下鉄の収益的収支の赤字は,実は莫大な減価償却費並びに企業債利子の支払いによるものであります。これは巨額な建設費を必要とする地下鉄事業にあって,国は国庫補助の制度を次々に改悪し,建設費の大部分を借金によらざるを得ないようにしているためであります。地下鉄のトンネルや駅舎の建設等は,その性格上当然公共負担によるべきであります。これの費用を利用者負担に求めることは納得しがたいのであります。  従来より神戸市におかれましても,市民負担軽減の立場から国庫補助制度の拡充のため努力されておられるところでありますが,既に地下鉄事業を持つ指定都市のほとんどがこの実態を無視した国の補助制度とその改悪により莫大な累積赤字を持ち,不良債務を抱える状況に陥っており,地下鉄の赤字問題は今や大都市共通の問題となっております。そこで,とりあえず国庫補助制度の改悪によって負担増となったものについて,早急に国の補てん措置を要求すべきだと思うのですが,いかがでしょうか。  また,莫大な利子負担の軽減を図るた めに,高利の企業債を低利のものに借りかえる当然の措置を要求すべきであります。この措置が実施されれば,地下鉄の残債のほとんどがその対象となり,赤字のかなり多くがこれによって解消されるわけであります。また,NTT株の売却益による無利子融資制度を地下鉄事業にも拡大すべきだと思います。これら国庫補助制度の改善,利子負担の軽減策について,大都市が連係して取り組んでいただきたいと思いますが,市長のご所見をお伺いいたします。部分的につきましては,先ほどから前向きのご答弁もいただきましたが,さらに一層の積極的なご見解をお伺いしたいと思います。  次に,県の補助についてであります。都道府県の補助につきましては,神戸市と札幌市等の地下鉄を除き,ほとんどの都市で運営費補助がなされております。例えば63年度では横浜で5億円,名古屋で8億円,京都で 2.5億円,大阪市では29億 8,500万円の運営費補助が都道府県からなされているわけであります。市当局におかれましては,一層厳しい姿勢で県の任意補助を確保するためにさらにご努力をいただきたいのであります。これらの取り組みを強化されることによって,赤字・料金値上げの悪循環を断ち切っていただきたいと思うわけであります。  次に,地下鉄・バスの乗継割引制度についてお尋ねいたします。今回の同時値上げ案は,地下鉄とバスの両方を利用している乗客にとっては,往復でバスが40円,地下鉄が40円で1日に80円という新たな大きな負担増となります。当局案では,これに配慮し,定期券客につきましては従来の5%をそれぞれ10%ずつ割り引くという提案をいたしております。これはまことに当然なことでございますが,なぜ普通券の乗継客をこの対象から外すのか,納得ができません。  当局からいただきました資料によりますと,乗継客のうち定期券の客と普通券の客は約半々,少し普通券の客が多いという状況であります。通勤定期券は会社負担が多いと思いますが,定期券を利用しない客の中には交通費を支給されていない乗客が多いのではないかと思われます。同時値上げが行われ,大きな負担増になりますと,結局バスの乗車をやめ,自転車や単車等々他の代替交通手段に移ってしまい,市バスの乗客減になることも予想されるわけであります。市バス・地下鉄の両交通機関を利用する市民の負担を減らし,あわせて市バスの乗客減を招かないためにも,乗継割引制度を普通券の乗客にも拡大されるよう強く望むものでありますが,ご見解をお伺いしたいと思います。  次に,市バスの料金値上げ問題に関連してお伺いいたします。  63年3月末で市バスは第2次再建計画期間を終了いたしました。実に15年にわたる長期のもので,企業内合理化も激しく進められ,市民にもさまざまな負担が押しつけられてきました。期間終了後もマイカーの増加,信号機の増加等によるバスをめぐる状況は悪化を続けており,基本的には何も解決されていない状況であります。交通事業審議会はその上に立って一般会計からの助成を再建後も継続するよう答申を出し,63年度の予算ではこれが実行されるなど努力が払われているのであります。  しかし,今回提案の 180円については市民の中に反対の空気が強く,乗客の逸走率が心配される状況であります。この点につきましては市長のご答弁もございまして,「逸走率はある程度やむを得ないが,新しい乗客増を考える。」と言われたわけでございますが,長年にわたって再建期間も乗客増の努力をされてきましたが,それがなかなかむなしかったわけですから,どのようにして今後乗客増に努められるのか,お伺いしたいと思います。  再建期間中の大きな問題の1つは,先ほど申しましたように乗客減を回復することができず,市バス事業の経営に大きな影を落としているということであります。乗客増対策は経営の安定にとって欠くことのできない乗客であります。特にニュータウン等における住民のニーズにこたえ,また乗客増を図る上で解決しなければならない問題として,1つは行政路線に対する財政的な補償があります。これもまた審議会がその必要性を指摘しているところであります。西区や北区の開発によって市バスを必要とするエリアが拡大され,市民の通勤,通学,買い物等のためのバス路線新設の要求は極めて切実でありますが,当局はその必要性は認めながらも,採算上の観点から消極的な態度をとっているわけであります。ニュータウンにおける新規路線については,先行投資的な要素を持つものであり,これら行政的路線の性格を持っているものにつきましては,この際一定の定義と一定の基準を設け,一般会計からの補助を行うべきではないかと思いますが,ご見解をお伺いいたします。  また,ニュータウンにおける新規路線等を設けた場合は,現行の車両台数,乗務員数をふやさずにその枠内での処理を行うため,結局は既成市街地での乗り組みを減らす結果になるということであります。これは再建終了後の自治省の行政指導によるものでしょうか。それであれば各都市共通の問題であり,連係して緩和を求めてほしいのであります。また,自治省の行政指導の上に立つ自己規制であるとすれば,乗客増の見込まれる,あるいはニーズの高い路線には積極的かつ弾力的な対応をお願いしたいのでありますが,ご見解をお聞かせください。  以上で私の質問を終わります。市長の積極的なご答弁をお願い申し上げます。(拍手)  (「議長」の声あり) 133 ◯議長(野村 基君) 宮崎市長。 134 ◯市長(宮崎辰雄君) 地下鉄の問題で,同時値上げを中止するか延期措置をとるか,そういうお尋ねでございましたが,私はこの案を提案しておりますのは,ぜひこれでひとつお願いしたいということでありまして,このご質問にお答えすることが実は自分の態度と矛盾していることになりますから,その点をご了承いただいて,ただいま提出しております案についてご決定をいただきたい,こう考えておるわけであります。  それから,次にバス事業の問題で,反対が多いから逸走率が高くなるだろうということでありますが,今までの料金改定を見ますと,確かに若干の逸走があります。ありますけれども,料金改定をしていただいておりますので,トータルにおいては金額の方は上がっておるということ,これも事実でございます。逸走率を少なくするように努力はいたします。いろんなイベントあるいはコンベンション等を持ってきて,誘致して,そして逸走率を少なくする,あるいはまたニュータウンの造成等を早める,いろいろ手はあろうと思いますが,今まで地下鉄の沿線にやってまいりましたいろんな施策,それを続けまして,それによって逸走率を低くするということができるんではなかろうか,そういう点に力を入れていきたい,かように存じます。  それから,借換債の問題等がありましたが,これは借換債を認めるように自治省にも話をしていかなければならんと思っております。私は俗に皆が起債主義者だと,こう言いますけれども,その償還が担保されておりましたら,借金をすることはそれほど怖いことではないのでありまして,そういう意味からどんどんやってまいりますが,その一番最初には高い金利のものを借りかえしていくということは一番有効な手段でございます。そういうふうに考えていきたい,こう思っております。  その他の問題については,他の者からご答弁申し上げます。  (「議長」の声あり) 135 ◯議長(野村 基君) 宮岡助役。 136 ◯助役(宮岡寿雄君) 地下鉄の問題につきまして,県費の補助の問題でございますが,この件につきましては,確かにいわゆる昔の5大都市といいますか,そういう都市におきましてはそれぞれ府県からの補助がございまして,私どもも県当局にそういった他の例も見習って補助の要望をいろいろと努力をしてまいりましたが,残念ながら神戸市だけはそういった補助制度ができてないということで,非常に私どももこの点につきましては,兵庫県当局にぜひ他の府県を見習ってほしい,こういうふうに思っておりますが,なかなか財政事情等から実現の見通しが立ってないという実情でございます。  それから,行政路線に対しますバスにおける補助の問題でございますが,この点につきましては,先般交通事業審議会から新しい再建を終わりましたバス事業に対する助成の基本的な考え方として,資本費の全額と不採算路線の補助というものの答申を受けたわけでございまして,私どもこの答申の内容を十分尊重はいたしたいと思っておりますが,ただ先ほど申し上げましたように,本年の予算におきましては17億円の任意補助ということで交通局に一般会計から助成をいたしております。これはトータルとしては先ほどの2点のものを含んでいる,こういうふうに思っておりますが,この不採算路線の考え方につきましては,これから十分どういう基準がいいかということを少し実勢を見ていく必要があるんじゃないかと思います。  今67の路線がございますが,採算が合っていると言われるのは3分の1で,3分の2というのは大なり小なり採算というのが非常に厳しいというふうに見られております。したがって,将来ある程度そういう路線の基本的な考え方というものをもう少し整理をしてみませんと,一律に不採算だからすべて助成化ということになりますと,大変いろいろ議論もございますので,とりあえずはこれまで継続をしてまいりました任意補助制度というものの運営をしながら,庁内で少し基準なり議論を重ねていきたい,こういうふうに思っております。  (「議長」の声あり) 137 ◯議長(野村 基君) 山本交通局長。 138 ◯交通局長(山本治郎君) まず,バス・地下鉄乗継割引制度を普通券にもというご質問でございますが,乗継割引制度をとっております他都市とは,神戸市の場合,実施をいたします背景にかなりの相違がございますが,負担軽減の観点から前回の地下鉄料金改定時に定期客についてのみまず5%の割引を実施したところでございます。また,交通事業審議会でのご意見でも,「バス・地下鉄両事業の経営に及ぼす影響を考慮して慎重に検討すべきである。」というふうにご意見をいただいておりますが,今回本市では初めてのバス・地下鉄同時値上げであるということも勘案をいたしまして,経常的に利用をしていただく固定客である定期客に対する割引率の拡大に踏み切ったところでございます。これをさらに普通客に及ぼしますと,さらに相当の減収額が見込まれるというようなことで,両事業の財政の現状から実施は極めて困難であるというふうに考えております。よろしくご了承いただきたいと思います。
     それから,バス事業についての新しい路線等の問題でございますが,ご指摘のとおり厳しい財政下にあって新規路線の設定時には,全市の運行状況を見ながら車両乗り組みの捻出を行ってきたというのは事実でございます。また,法律に基づく再建終了後も,本日ずっと議論をされておりますとおり引き続き極めて厳しい状況でございますし,できるだけ早く自律・健全化のめどが立ちますように,経営の改善にまず意を注ぐというところに大きな課題がございます。そういったものに留意しながら,なお輸送サービスの確保を図っていく──極めて難しい問題でございますが,そういったジレンマの中で,しかし公共交通のサービス向上ということについてはいろいろ努力をしていきたい,こう考えております。  以上です。  (「議長64番」の声あり) 139 ◯議長(野村 基君) 64番堀之内照子君。 140 ◯64番(堀之内照子君) 公共助成の問題でございますが,特に借換債が実際発行されるということになりましたら,先ほどもお話ございましたように,大変な赤字の克服に役割を果たすと思います。一方では,国は地方公営企業法を盾にとって独立採算制,財政の健全化ということを強く要求しておりますのに,このような借換債が認められないというのはまことに不当なことではないかと思います。先ほどから他都市と連係して頑張っていきたいということですので,ぜひお願いしたいと思います。  それから,私はNTTのことにつきましてもちょっとお聞きしたんですけど,このNTTの無利子融資制度は民間にも及ぼされておりまして,当然公共の福祉の立場から,このような財政的に困難な状況にある地下鉄等々につきましてはこの制度を導入するのが当然かと思いますので,その点につきましてもう1度お聞きしたいと思います。  それから,乗り継ぎの問題で,他都市とは背景が違うというお話でしたけど,それは他都市では既成市街地での地下鉄,これが中心だと思います。ですけど,神戸市の場合は既成市街地の乗客はほとんど見込んでいないといいますか,既に神戸市の場合には私鉄が既成市街地では非常にたくさん発達をしておりまして,地下鉄に乗るのが非常に難しい──地下鉄に吸収するのが難しいということから郊外にどんどん延びていったわけですから,そういう意味では他の都市とは違う──それは最初から違うわけで,その他の都市と違うということを理由にしてこの乗継割引制度ができないというのは納得がいかないわけです。先ほども申しましたように,普通券で乗り継ぎをする場合には何もない。定期による割引もないし何もないわけで,しかも恐らくは交通費が支給されていないそういう人やパート,主婦,そういう方々の利用が多いのではないかと思います。そういう意味でぜひさらにご検討をいただきたいと思います。  他都市の例で見ましても,いろいろ技術的に難しいことはあるかと思うんですけど,1日乗車券,フリー乗車券等々いろいろな形で努力をされておられますので,技術的にできないということは絶対ない,そういうふうに思いますので,今後さらに検討していただきまして,常任委員会等で積極的なご答弁がいただけるようにお願いしたいと思います。  それから,行政路線の件でございますけども,先ほど「これからもこの行政路線について,60数系統について,実態を見ながらいろいろ研究したい。」という前向きのご答弁がありました。私といたしましては,一遍にこの行政路線ということで処理するというのは,確かにいろんな難しい問題があると思うので,まずニュータウンなどにつきまして一定の基準を設けて,そこからでも始めていったらどうか。特にそうしないと,ニュータウンでの路線の新設というのが現在非常に難しい,交通局も消極的な態度をとられておりますので,やはり神戸市が開発したニュータウンであり,その需要──他の交通機関が非常に貧弱であるそういうニュータウンにおいては,その必要性は非常に大きいのではないかと思いますので,ぜひその点についてさらにご検討をお願いしたいと思います。ご意見をいただきたいと思います。  それから,再建計画の後遺症といいますか,再建計画のもとでの指導がそれ以後も引き続いているのではないかと思われるわけですけども,やはり今後乗客増が見込まれる,あるいは需要の非常に高いところにつきましては弾力的な対応をして,その対応が既成市街地でのバス路線の限界あるいはそれを廃止していく,整理統合するという形でなしに,積極的な対応をしていただきたいと思うわけでございます。これは交通局長ではとても答えにくいと思いますので,ぜひ市長の方からお答えをいただきたいと思います。  (「議長」の声あり) 141 ◯議長(野村 基君) 宮崎市長。 142 ◯市長(宮崎辰雄君) NTTの問題については,これはご承知のとおりだと思いますが,公共事業に適用するということで,制度として第三セクター方式以外に我々はそれに乗っかることはできないのであります。今この地下鉄とかその他の交通機関にしても,直ちに第三セクターを組んで──つくって,それでこのNTTの無償貸し金を利用するということはちょっと難しいんじゃないかと思います。しかしながら,そういうことが認められるようになればぜひそれをプッシュしたいし,また借りたいと思います。これは,しかし全国同じ扱いをしてありますから,なかなか大変な金がそこへ流れていきますので,公共事業を担当している建設省あたりでは必ずしも同意しないだろうと思うんです。そういう点をよく研究をいたします。堀之内議員も研究をしてもらってと,こう言っておりますから,研究をするように財政当局あるいは交通局の方で努力させてみたいと思います。  それから,行政路線については,確かに1つの基準を設けてやらなければ公平なもんができないんじゃないかと思っておるのであります。しかしながら,これをどんどんやってまいりますと,現在採算の合っている路線というのは3割ですから,7割の方は一番ひどいものからやめていくということになる嫌いがあると思います。したがって,行政路線をうっかり主張してやっておりますと,公益のためにこれは置いといた方がいいということがはっきりわかるもの以外は廃止の方向へ行ったりいたしまして,それによって思わぬ不便をこうむる人もできてまいりましょう。そういうことを考えますときに,これも慎重な対応をしていかなければならんと思います。  それから──大体この程度で,もしまたご質問があれば,これは議長の方で適当にご処理願います。以上です。 143 ◯議長(野村 基君) 堀之内議員に聞きますが,普通券の乗り継ぎの問題,あれは検討してくれというような意味を含んだお話でございましたが,いかがされますか。 144 ◯64番(堀之内照子君) 最後の分をお聞きしたいと思います。最後に質問した分……。  (「議長」の声あり) 145 ◯議長(野村 基君) 宮岡助役。 146 ◯助役(宮岡寿雄君) 市長から基本的な考えにつきましてはお答えを申し上げたとおりでございます。ただ,助成と実際の運営の問題につきましてでございますが,私どもはあくまで管理者におきまして個々の路線の必要性の判断はしてもらう,そしてそれのトータルとしての助成はあくまで基準に基づいて一般会計からやっております。例えば再建計画中の自治省あたりにつきましては,大変厳しい個々の審査があったというふうに聞いておりまして,そういう事業部面におきます問題というのは,あくまで管理者が路線の必要性,そういったものはやってもらうということで,我々が個々の路線の問題までも全部どうこうということよりも,そのために管理者が必要な判断をし,それの一般会計の適否を判断する方が,交通企業全般の適切な運営が可能ではないかな,こんなふうに,実態とすればあくまで路線の問題というのは企業管理者に判断を仰ぐ,こういうシステムにいたしておるわけでございます。  (「議長64番」の声あり) 147 ◯議長(野村 基君) 64番堀之内照子君。 148 ◯64番(堀之内照子君) 回数制限もございますので,要望だけをしたいと思います。  この公営交通の存在と申しますのは,やはり都市の魅力をふやす,あるいは活力をつけるということで,どうしても必要なものだと思います。そういうことから申しまして,一定の公共投資,公共助成はやはり必要ではないかというふうに考えております。  それで,次に常任委員会等でいろいろ論議されると思いますので,本日もっと質問したいこと等ございますが,引き続き議論をさせていただきたいと思いまして,これで質問を終わります。 149 ◯議長(野村 基君) 以上で質疑は終わりました。  それでは,本件は港湾交通委員会に審査方を付託いたします。  この際お諮りいたします。  本件は,同委員会において閉会中継続して審査を行うことにいたしたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 150 ◯議長(野村 基君) ご異議がないと認めます。  それでは,さように決定いたしました。 151 ◯議長(野村 基君) 以上で本定例市会に提案されました案件は全部終了いたしました。  この際,市長のごあいさつがございます。宮崎市長。  (市長宮崎辰雄君登壇)(拍手) 152 ◯市長(宮崎辰雄君) 閉会に当たりまして,一言ごあいさつを申し上げます。  去る12日の本会議及び本日の会議のご決定で新しく就任されました正副議長を初め各役員の方々に対して,心からお喜び申し上げます。  また,退任されました正副議長を初め各役員の方々には,この1年間市政全般にわたりご理解あるご協力を賜り,そのご苦労に対しまして厚くお礼を申し上げます。  昨今,市政を取り巻く環境は非常に難しいものがございますが,市制 100周年を目前に控え,21世紀に向けて調和ある神戸のまちづくりに取り組んでいかなければなりません。今後の市政発展のため,一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。  終わりに臨みまして,議員各位の一層のご健勝をお祈りいたしまして,簡単でございますが,閉会のごあいさつといたします。ありがとうございました。(拍手) 153 ◯議長(野村 基君) 市長のごあいさつは終わりました。  これをもって昭和63年第2回定例市会を閉会いたします。   (午後3時55分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...